パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

ゴントラン シェリエ 東京【渋谷】(2ページ目)

渋谷駅前にゴントラン シェリエ(GONTRAN CHERRIER)がフランスから上陸しました。新進気鋭のパン職人、ゴントラン シェリエさんにインタビューしました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

フレンチスタイルのパン メロン

パン メロン

パン メロン


フレンチスタイルにこだわわるパン屋さんはメロンパンを作りたがらないものですが、ゴントラン シェリエにはそれがあります。日本人スタッフの研修中にメロンパンの存在(日本のパン屋さんにはどこにでもこれがあって人気だということ)を知って生まれた「パン メロン」(200円)は、食べてびっくりなのですが、中の生地はいわゆるニッポンの菓子パンではなく、クロワッサンです。

ブリオッシュ生地を菓子パンに使う職人さんはいますが、クロワッサン生地とは!表面をビスケットで覆っているので、色白なクロワッサンです。ビスケット生地にはわずかにオレンジピールが香り、表面のあられ糖がアクセントになっています。これはパリの店でも売れているそう。
「日本のパンがパリに行くこともあるって楽しいでしょう」とゴントランさんは笑顔で言います。
日本のスタッフたち。左:菊地美里さん、右:老川浩明さん

日本のスタッフたち。左:菊地美里さん、右:老川浩明さん

パン ド カンパーニュ アブリコ

パン ド カンパーニュ アブリコ


ゴントランさんのもとでは数名の優秀な日本の職人さんが中心となって、日本で手に入る材料で作ったゴントラン シェリエ パリのパンと、新しく日本でインスピレーションを受けて創られた東京のパンを焼いています。
「日本のスタッフをパリに連れて行ってアトリエで試作させたり、僕が年に数回は来日したり、できるだけ距離を感じないようにしたいと思っています」
クロワッサン

クロワッサン

クイニーアマン

クイニーアマン



ゴントラン シェリエというパン職人

ゴントラン シェリエさん

ゴントラン シェリエさん


ゴントランさんはパン職人の家の四代目として生まれ、三ツ星レストラン、アルページュでパティシエとして、ルカ・カールトンでブーランジェとして修業、その後はロシア、ルーマニア、モロッコ、香港、イタリアなどを旅しながらコンサルティングを行い、さまざまな土地でフランスのパンを普及させてきました。
フォカッチャ

フォカッチャ


料理人や菓子職人的なアプローチの仕方でパンを創り出すゴントランさん。それは東京では珍しくないことですが、フランスのパン職人さんから見たらかなり珍しい部類ではないでしょうか。
パプリカバンズサンド

パプリカバンズサンド


こんないろいろな色のパンを作って、お父さん(パン屋さんの三代目)はびっくりされませんでしたか?と尋ねると、「そうですね。父は僕がここ何年かで急展開しているので驚いていますが、驚きながらも喜んでいるようですね。若い頃、旅ができなかったから、僕が世界に出ていくことで、ある意味父の夢の実現しているのかも」という答えが返ってきました。
カレーバゲットサンド(480円)はスモークチキン、ズッキーニ、ナス、ローズマリー、水菜をサンド

カレーバゲットサンド(480円)はスモークチキン、ズッキーニ、ナス、ローズマリー、水菜をサンド


ゴントランさんが料理に興味を持ったのは三ツ星レストラン修業時代に、ガストロミーの世界に導かれたから。その後、ジャーナリストや同じ価値観を持つ料理人の友人によって、パン職人として独自の世界を広げていったといいます。

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