ハリウッドスター交代劇？ 秋のおすすめ映画ベスト3(2ページ目)

新アクションスター誕生！ ジェレミー・レナー

そして最後は『ボーン・レガシー』。実は私はこれがイシオシです！ 主演はジェレミー・レナー。トムやデンゼルに比べると、日本での知名度はまったく比べ物になりませんが、『ハートロッカー』の主演でアカデミー賞主演男優賞候補になり、『ザ・タウン』でもアカデミー助演男優賞候補になったハリウッドが熱視線を送っている俳優です。
主演作『ボーン・レガシー』は、『ボーン』三部作（『ボーン・アイデンティティ』『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』）と同じシリーズ。ジェイソン・ボーン（マット・デイモン）とは別に進行していた物語という設定で、ジェレミー演じるアーロンはCIAの人格・肉体改造計画により作られた最高傑作として登場。しかし、CIAはこの改造プロジェクトを封印せざるをえなくなり、アーロンはCIAに命を狙われることに……。

カーチェイスと銃撃戦でハラハラさせるのは『デンジャラス・ラン』と同じですが、ジェレミーのフットワークの軽さと孤独を抱えた影は、女性も引き付ける魅力をたたえています。鍛え上げられたボディ、研究所の女性の窮地を救う姿は、アクション映画の中でちょっと王子様的な輝きが。ジョニー・デップのようなイケメンじゃなく、いわゆる個性派かもしれません。でもパっと見「タイプじゃない」と思っても、映画を見ると、その魅力にスルスルとからめとられていくような……。映画の中で魅力を最大限に発揮できるのは、やはりスターの証明。そういう意味ではジェレミー・レナーは、本作でより輝きを増しているのです。

確かに『ロック・オブ・エイジズ』で、カリスマロッカーを演じるトム・クルーズの熱演は見ものです。でもじゃあ『ミッション：インポッシブル』よりかっこよく『ボーン・レガシー』のジェレミーよりフレッシュなトムか？ と問われれば「う～ん……」。『デンジャラス・ラン』のデンゼル・ワシントンの存在感は迫力あります。でもジェレミーより体を動かしているかと言うと、これまた「う～ん……」。

ハリウッドでのスターとしての存在は、まだまだジェレミーはトムやデンゼルを超えられません。でも2012年秋映画において、主演作を見比べると、勢いに乗っている感が一番あるのが『ボーン・レガシー』のジェレミー・レナー。皆さんも3本見て、誰が一番輝いているか見比べてみるのもいいかも。セクシーでちょいエロが好きなら『ロック・オブ・エイジズ』のトムがいい！ という人もいるかもしれませんからね。

『ロック・オブ・エイジズ』
2012年9月21日（金）公開
（C）2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
監督：アダム・シャンクマン
出演：ジュリアン・ハフ、ディエゴ・ボネータ、ラッセル・ブランド、ポール・ジアマッティ、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、マリン・アッカーマン、メアリー・Ｊ・ブライジ、アレック・ボールドウィン、トム・クルーズ

『デンジャラス・ラン』
公開中（2012年9月11日現在）
（C）2012 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
監督：ダニエル・エスピノーサ
出演：デンゼル・ワシントン、ライアン・レイノルズ、ヴェラ・ファーミガ、ブレンダン・グリーソン、サム・シェパード、ルーベン・ブラデス、ノラ・アルネゼデール、ロバート・パトリック

『ボーン・レガシー』
2012年9月28日（金）公開
（C）2012 Universal Studios. All Rights Reserved.
監督：トニー・ギルロイ
出演：ジェレミー・レナー、エドワード・ノートン、レイチェル・ワイズ、ジョーン・アレン、アルバート・フィニー、デヴィッド・ストラザーン、スコット・グレン