町のパン屋さんのおもてなしの心意気
徳永久美子さん
「“かあちゃん、お腹すいた。ベーコンのパンがほしい”って言われれば、“待ってろよ”と冷蔵庫あける、感覚ですよ。喜んでもらえればいいんです。それが町のパン屋のできること。手間なんてたいしてかからないです。ベーコンはいいものを使いますよ。食べて楽しくないものは使わないんです」
「豆のカレーパン」(240円)2種類とも揚げていないタイプ
「ナポリターナ」(240円)はトマトなどの野菜と春雨入りミートソース
話しながらせっせと手を動かす久美子さん。「ほんとうは厨房と売り場との間の壁を破りたいんですけどね。もっとお客さんの声を聞きたいし、ここでこんなふうにして作っているって見せたい」。それはままならないわけですが、スタッフとの連携で、今や、壁はあってもないようなものかもしれません。
玄米ご飯入りの「ブレッチェン」(130円)、「とんがりブレッチェン」(150円)
食パン生地を丸めた「丸ぱん」(60円)
「パンとともに食べる何かがあって初めてシンプルなパンが生きるんです。パンがこれだけあるのに、パンに合うものがないと思いませんか。ドイツのパン屋の敷地ではリンゴや野菜を売っていました。うちでも、金曜と日曜は敷地内で地元の有機野菜を売っています」
コーヒー、缶詰や瓶詰めなどパンと愉しむ食材の販売も
手前からカフェロール(250円)、クロワッサン(190円)、サワーチェリー(270円)、 クロワッサンアマンド(220円)
現在、久美子さんはご主人の淳さんと共に、美しが丘にthe EARLY BIRD cafe(アーリーバードカフェ)、センター北駅に徳多朗Yotsubako店、と他に2軒のお店を運営していますが、おいしく食べてもらうために、店舗間で焼きあがったパンを運び合うことはないといいます。土日の朝は出来たてのサンドイッチが包まれずにバーッと並ぶこともあるそうです。すべてはパンをおいしく食べてもらうため、のお店なのでした。
毎朝コトコト炊いている小豆入りの「あんぱん」(150円)
ベッカライ徳多朗
住所:横浜市青葉区元石川町6300-7
電話:045-902-8511
営業時間:7:00~18:00 火水定休
田園都市線たまプラーザよりバス「保木入口」下車すぐ
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