収穫期を迎えたスイカ
スイカといえば、大きくて黒い縞模様が特徴ですが、家庭菜園では、あまりスペースをとらず、栽培しやすい小玉スイカがオススメです。
スイカの育て方を解説! スイカの栽培スケジュール
スイカは高温を好むため、苗の植え付けは完全に暖かくなってから。種から始める場合は、温床で3月下旬からはじめます。
スイカの栽培に準備するもの
苗からはじめる場合は、病気に強い「接ぎ木苗」を用意します。スイカは高温を好むので、地植えの際は、マルチを使用するのが有効です。黒いビニール製シートで、土を完全に覆うようにし、植え付ける部分に穴を空けて使用します。ホームセンターや農業資材を扱っているお店で売られています。スイカの植え付け方
スイカは、生育初期には肥料は少なめに、玉ができはじめてから肥料が効いてくるのが理想的です。地植えの場合は、苗を植えつける2週間ほど前にスコップで深さ30cmくらいの穴を掘り、完熟堆肥を入れて埋め戻し、目印として棒か何かを立てておきます。畝を整えたら、黒いビニールマルチを張り、肥料を入れた穴の真上に、苗を植え付けるようにします。プランターの場合は、奥行きと深さのある菜園用プランターを使用し、1つのプランターにつき、真ん中に1本だけ苗を植え付けます。プランターでは、肥料の深さを調整するのは難しいので、通常の培養土を使用し、玉ができはじめてから、液肥で追肥をするようにします。
スイカの栽培中の手入れ方法
スイカの雌花こんなに小さなときから、すでに縞模様が!
また、専門の農家は、収量を上げたり、形良くつくるために摘芯や摘果を行いますが、自家用の場合は、雑草に負けないよう、除草さえしておけば、あとは放任でOKです。
スイカは、雄花と雌花が別々の品種で、雌花のもとが徐々に膨らんできて実になります。人工授粉すると、確実に実がつき、収穫の適期を判断しやすいのですが、しなくても実はなります。ちなみに、午前10時頃までに、その日に咲いた雄花をちぎり、その日に咲いた雌花の柱頭にまんべんなく押し付けておくと、人工授粉ができます。
行燈仕立てにしたスイカ。実が重いので、茎が折れてしまわないよう、ネットなどで身を支えてあげる必要がある。
スイカの根っこは干瓢⁉︎
スイカ栽培で一番問題になりやすいのが、「つる割れ病」という病気です。これは、土の中の病原菌によって根をやられてしまう病気なのですが、この解消方法として編み出されたのが、「接ぎ木」の技術。「接ぎ木」とは、根の部分となる「台木」と、茎・葉・花などの部分となる「穂木」を組み合わせて1本の苗木とする技術で、病気に弱い新しい品種などに対して、もともと病気に強い品種を台木として接ぎ、新しい品種の弱点を補うというものです。野菜の中で、もっとも早く行われた接ぎ木がスイカで、昭和の初め頃、一軒の農家が試みて成功したそうです。干瓢の材料となるユウガオ。スイカと同じウリ科の植物。
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