銀座マロニエゲートの10階
そもそもブラッスリーとは何? ビストロとどう違うの? と思われる方も多いかもしれない。今や時代も多様化したので厳格な規定など特にないと言っていいのだとは思うが、ファーストフード、カフェを除くフランス料理の中で「比較的大箱で、特に予約しなくてもいい、もっとも気軽なスタイルのフレンチ」と思っていいだろう。
組織力を活かしてワインを一括で仕入れて価格を抑えていると聞く
しかし、日本とは文化的背景も違うのでそのスタイルで営業しても無理がある。なので、日本でブラッスリーとは気が向いたときに予約無しで食事ができるお気楽なフランス料理屋と言っておこう。ちなみにひらまつグループのブラッスリー業態はいわゆる「大箱」なので平日の多くの場合、予約なし(パサージュと呼ぶ)で食事を楽しむことができる。
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ボキューズ氏は毎晩必ずこう聞いていたという。「お客様は楽しんでいるか?」と
キッチンはオープンになっており、ゲストは左手にキッチンを見ながらダイニングへと導かれる。窓側に並ぶ100席以上のダイニングに加え、個室もある。クロスもカトラリーもきちんとセッティングされ、まるでファインダイニングのようだ。しかし、値段はいたって手頃。ランチは3500円から、ディナーも5000円から。そしてワインがお値打ちだ。グラス500円から揃うのはまさにブラッスリープライス。
オリーブオイルとリエットの相性もよく、パンがここちよいおつまみになる
アミューズで用意されるリエットは食べ過ぎに注意が必要だ。パンがぐいぐいと進み、ワインと共に食欲のスイッチがオンになる。ズワイガニとコンソメジュレには季節のホワイトアスパラが添えられる。
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季節のホワイトアスパラが嬉しい一皿だ