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ツアープロが使用する最新スチールシャフト事情(2ページ目)

30年以上、最前線で活躍する「Dynamic Gold」シャフトに変わる新しいスチールシャフトがここ数年、続々と発表され、トッププロでも使用に踏み切るプレーヤーが増えてきました。アマチュアをターゲットにしたモデルも実に豊富。現在のスチールシャフト事情を紹介します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド


スチール選択のポイントとは? 

MODUS3

昨年販売されて以来、高評価を受ける「N.S. PRO MODUS3」

日本国内で注目されているのは、日本シャフトから発売されている「N.S.PRO MODUS3」です。重めの重量(フレックスS:114g)で、キックポイントも手元寄りと「Dynamic Gold」を意識したつくりになっていますが、適度なシャフトの挙動で安定した結果が得られるのが特徴です。

国内ツアーでは、徐々に使用者を増やしていて、すでに優勝も果たしています。国内メーカーのモデルによってはこれから標準採用されることも増えるのではないかと思います。

他にもフィル・ミケルソンやローリー・マキロイなど海外のトッププロの使用者が多い「RIFLE PROJECT X」や、国内で精度の高い製品に定評のある島田シャフトなど、数多くのスチールシャフトが発売されています。さらに、バックスピン性能を向上させたり、操作感を高めたりした「Dynamic Gold スピナー」、「N.S PRO WV115」、「KBS TOUR Hi Rev」など、ウェッジ専用に特化したシャフトも数多くラインナップされています。それぞれに特徴あるシャフトなので、もっとゴルファーはより多くのシャフトを選択肢に加えるとよいと感じます。

スチールシャフト選択のポイントで、一番重要なのは重さです。
最重量帯は、「KBS TOUR」や「Dynamic Gold」、「N.S.PRO MODUS3」のTXフレックスなど、120g前後のものです。現在はそれから10g刻みで、様々な重量のシャフトがラインナップされています。最軽量の部類になる「N.S. PRO 750GH」や「GS75」は70g台とカーボンシャフトの重さに近くなります。

シャフトの重量が10g違えば、その違いを感じられないゴルファーはほとんどいません。自分に合った重さを選択したいところです。陥りやすいミスとしては、より振りやすい重さを選択したつもりが、徐々に軽いスペックを選んでしまうというもの。軽いシャフトには振りやすさはありますが、徐々にスイングが乱れたり、飛距離が落ちてしまう危険をはらんでいます。少し重めのシャフトを選択するのが長く愛用する秘訣です。

スチールシャフトのメリットは、なんといっても価格がカーボンに比べて安価な事。特にアイアンのシャフトは本数も多くなるので、そのメリットは大きくなります。試すのも比較的負担が少なくてすみます。スチールシャフトを振ることの出来るパワーを持つゴルファーは、積極的にこのメリットを享受したいところです。

それにしても、1980年に発売され未だに多くのゴルファーに愛用されている「Dynamic Gold」は、本当にすごいシャフトだと感じます。これだけ飛躍的にゴルフクラブが進化した中で、30年以上も現役で活躍できるのは考えられないことで、こうしたシャフトは二度とあらわれないでしょう。

性能面では、よりすぐれたものが出ていても「Dynamic Gold」から変えられないゴルファーはたくさん存在します。この辺にもアイアンシャフト選択のポイントがありそうです。

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