昔から眠れないときに食べていた
昔は王室料理にも使われていました(画像:日本新薬株式会社提供)
風土や食習慣が他の地域と大きく異なる沖縄県も、伝統的に食べられてきた地域固有の野菜や果実を、「おきなわ伝統的農産物」に指定しています。
クワンソウも、おきなわ伝統的農産物の1つです。クワンソウは、オレンジ色の花を咲かせるユリ科の植物です。宮古島ではシファンツァ、石垣島ではパンソーと呼ばれています。和名をアキノワスレグサ、別名トキハカンゾウともいいます。歌になっている忘れな草や漢方薬になる甘草とは、別の植物です。
クワンソウは以前、沖縄のどこにでも生えていました。若芽や葉、根元の柔らかい部分は和え物に、花は酢の物や天ぷらにして食べます。豚肉や鶏肉と煮込んだ料理も、よく食べられています。もちろんおいしいから食べられてきたのですが、他にもいろいろな効用が伝承されています。特に葉は、眠れないときやイライラするとき、気持ちが落ち込んだときなどに好んで食べられてきました。
琉球大学の研究グループの実験でも、クワンソウの睡眠に対する効果が実証されています。クワンソウの粉末をマウスに食べさせて脳波を調べると、クワンソウを食べていないマウスに比べて、熟眠時間が1.5倍に延びたのです。天然の素材でこれだけの催眠効果があるものは、あまりありません。
夜に飲むサプリメント「ぐっすりん」
3種類の睡眠改善に効果がある成分が入っています
マウスやラットにオキシピナタニンを与えると、睡眠導入効果があるグリシンの100倍以上も効果があることが分かりました。一方で、副作用はほとんどありませんでした。また、睡眠中の脳波を調べると、医師が処方する睡眠薬とは違い、自然に近い眠りであることも明らかになりました。
クレイ沖縄から、オキシピナタニンにグリシンとギャバを加えた「ぐっすりん」というサプリメントが発売されています。お休み前に1~2カプセル飲むことで、睡眠改善効果が期待できます。
●「ぐっすりん」
有効成分: オキシピナタニン20mg、ギャバ100mg、グリシン360mg(1回分2カプセルあたり)
内容量: 20カプセル/箱
価格: 2,800円(税込)
販売: クレイ沖縄
ゼリーやドリンクでとるヒプノカリス
こちらも沖縄にある会社・ソムノクエストは、特別な方法で乾燥したクワンソウの葉と根から、ヒプノカリスというエキスを抽出しています。ヒプノカリスの睡眠に対する効果を調べるため、ヒプノカリスとプラセボ(偽薬)のどちらかを1カ月間食べる実験が行われました。実験に参加したのは、平均年齢42歳の男女合わせて25名で、平均睡眠時間は6時間でした。同世代の平均値より1時間ほど睡眠時間が短い人たちで、睡眠不足の傾向が強いグループです。
1カ月で睡眠の改善効果を尋ねたところ、64%の人で偽薬よりヒプノカリスのほうが睡眠改善効果が強いと答えました。同じく64%の人は、ヒプノカリスをとった翌朝のほうが体調が改善しているとも答えています。また、睡眠時間を比べると、ヒプノカリスをとっていた期間は平均6.7時間に延び、偽薬では5.6時間と短くなっていました。
ヒプノカリスからは、いろいろな商品が作られています。顆粒やカプセルになったサプリメントのほかにも、ゼリーやドリンクがいくつか販売されています。たとえば、再春館製薬の「飲むドモホルンリンクル」には、コラーゲンやヒアルロン酸、ギャバとともにヒプノカリスが含まれています。その他の商品については、ソムノクエストのサイトをご覧ください。
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