2011年9月に登場したReason6で状況が変わった
SONARやCubaseの64bit版が登場して、もうかなり長い年月が経つというのに、肝心のPropellerheadにはまったく動きがなく、もうやる気がないのだろう……と多くの人が見限り始めていました。しかし、昨年夏、突然のようにReWire 64bitに関する発表を行い、9月30日に、Reason 6を発売。ここにReWire 64bitを組み込んできたのです。ただ、ReWire 64bitが出れば、即、各DAWで使えるようになるかというと、残念ながらそうはいきません。やはりそれぞれのソフトがReWire 64bitのシステムを組み込まなくては使うことができないのです。
これにいち早く対応したのがLogic、さらにStudioOneでした。ReWireにはホストとクライアントという位置づけがあり、通常DAWがホストに、ソフトシンセがクライアントになる形で1:1接続されます。そのホスト側としてLogic、StudioOneが対応したので、これらのDAWとReasonをReWire接続できるようになったわけです。
ただ、これを使ってみて明らかになったこともありました。それはReWire 64bitのホストに対して接続できるのはReWire 64bitのクライアントだけだ、ということです。つまり、VOCALOID2を含む、これまで存在していた32bitのReWireクライアントは、64bitのDAWとは連携できないということなのです。いずれ、大半のアプリケーションが64bit化されていくとは思うものの、当面は32bitとの併用となるでしょうから、ここは1つのネックとなりそうです。その意味では前述のReWire VSTの活躍の場はまだまだあるということかもしれません。
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