焼酎/米焼酎

芋焼酎より古い球磨焼酎(米焼酎)、人気蔵リポート(5ページ目)

世界の自由貿易を守る機関である「世界貿易機関(WTO)」のTRIPS協定(知的所有権に関する協定)で、「地理的表示に関する表示基準」に指定されている伝統の熊本県の米焼酎「球磨焼酎」。シャンパーニュやボルドー、コニャック、スコッチウイスキーと並ぶブランド酒だ。人気の蔵元を訪ねた。旅行者にも買いやすいショップもご紹介。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

樽熟の大石酒造

大石

球磨川上流に位置する大石酒造場

球磨川の最も上流、市房山のふもとに位置するのが大石酒造場。商品名にもなっている、まさに「源流の蔵」(清酒用の五百万石使用)である。

 

大石

熟成樽が整理されて並ぶ。圧巻。

蔵には、天井まで届くほどの大きな樽庫が。1200樽ほどあるのだとか。「ワイン樽もバーボン樽も試しましたが、やはりシェリー樽とヘネシーの樽のブレンドが一番いいようでした」と大石和教専務。

淡く輝く琥珀色に、甘くかぐわしく香る芳香、とろけるように滑らかで香ばしい余韻が続く樽熟ならではの米焼酎はとても魅力的。樽で20年保存すると年間2%減る、つまり20年間で4割が減ってしまうというリスクや、樽や貯蔵庫の管理の大変さ、費用的な問題を想像すると、これまたこんなにお手ごろ価格でいいのかと首をひねりたくなる。

 

大石

ショップがあり、試飲して購入ができる

ちなみに「大石二十年酒」は6000円、「眠りから覚めた極上十年」は1800mlで3500円程度だ。ちなみに、超音波熟成装置などで熟成される樽を使用していない銘柄やコーンを使った熟成酒もなめらかでナチュラルな風味が魅力的だ。
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