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黒麹仕込みの焼酎ベスト5

黒麹使用が「定義」の泡盛以外で、黒麹仕込みのベスト5ランキング。芋だけではなく、さまざまな焼酎で黒麹が使用されている。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

おすすめ黒麹仕込みの焼酎ベスト5

「最近、黒麹が好きでねぇ」という焼酎ファンが増えている。

焼酎通がよく口にするのは、この「黒」のほか「白」とか「黄色」という言葉。これ、仕込みに使う「麹」の種類のことだ。焼酎は蒸留酒の代表だけれど、世界の蒸留酒との大きな違いは「麹」を使うというところにある。この「麹」の影響で、なんともいえない香りと味わい、そう、日本人のDNAにぐっと訴えかける味わいが生まれるのだ。

違いを簡単に説明しよう。沖縄をはじめ奄美群島で使用されているのが「黒麹」。温暖な中での酒造りは雑菌にやられやすいため、クエン酸などを豊富に精製する雑菌に強い黒麹が主に使われている。出来上がる酒は、コクがあり骨太の味わいになる。

本土九州で主に使われているのは「黒麹」の突然変異といわれる「白麹」。すっきりとした風味、シャープな辛口に仕上げてくれる。

最近増えているのは「黄麹」。清酒を造る麹で、柔らかい口当たりの焼酎に仕上げてくれる。また、どの原料でも、麹を使い分けることが出来るので、好みに合わせて選んだり、飲み比べするのも面白い。

さて、人気の「黒麹」仕込みの人気銘柄を5つ紹介しよう。


【INDEX】  

5位:つくし 黒

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つくし 黒

日本有数の穀倉地帯であり、筑後川の豊かな水にはぐくまれた、福岡県筑後市で、創業110余年の西吉田酒造。麦の黒麹仕込みを造っている。黒麹は芋や泡盛だけではないのだ。

この白と黒のラベルに見覚えがある人もいるだろう。これ実は、どちらも黒麹仕込み。黒ラベルが常圧で、白ラベルが減圧だ。黒のほうが、芯のある骨格のしっかりした味わいで香ばしい。白のほうがソフトでなめらかな味わい。どちらも5年以上熟成した原酒をブレンドしているので、まろみがあり飲みやすい。水割りでもお湯割りでもいけるオールラウンドプレイヤーの麦焼酎だ。

<DATA>
1800ml 2,200円(税別)
720ml 1300円(税別)

■西吉田酒造株式会社
住所:福岡県筑後市和泉612番地
電話:0942-53-2229 

 

4位:そば雲海 黒麹

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そば雲海 黒麹

神話と神々の故郷、宮崎県高千穂のそば焼酎。華やかな香りとあっさりとした味わいで人気のそば焼酎雲海にも、2010年、「黒麹」バージョンが加わった。比べてみると、落ち着いた香りに、コクと旨味がプラスされた印象。通常の雲海はオンザロックや水割りがおすすめだが、黒麹は、お湯割りやそば湯割りに向くだろう。しっかりとした味わいには、鶏や豚などの肉料理とも合わせやすい。

<DATA>
1800ml 1,783円(税別)
900ml  922円(税別)

■雲海酒造株式会社
住所:宮崎市昭栄町45番地1
電話:0985-23-7890

 

3位:旭 萬年 黒麹

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旭 萬年 黒麹

人気の芋焼酎「萬年」を造る渡邊酒造場は、宮崎市の西に位置する標高1118mの鰐塚山(わにつかやま)のすそ野田野町にある。創業大正3年。その歴史は異色で、アメリカで20年間林業にたずさわった初代が、帰国後、豊富な林業資源のこの地に移り住み、売りに出ていた酒造場を買い取り焼酎造りを始めた。現在で4代目。

わかりやすい「黒麹」と「白麹」があり、黒は甘味と深みとコクがあるタイプ。お燗やお湯割りでその個性が発揮される。後味の切れのよさも後を引く。「白」は、なめらかさとすっきり感が楽しめるタイプ。こちらもお湯割りがいいが、より軽やかにいける。どちらも自家栽培で自然な農方法で作られる黄金千貫を使用。プレミア価格がつくことも。

<DATA>
1800ml 2,800円 (税込)
720ml 1,400円 (税込)

■有限会社渡辺酒造場
住所:宮崎市田野町甲2032-1
電話:0985-86-0014

2位:黒霧島

黒霧島

黒霧島

霧島連山を望む都城で大正5年より焼酎を造り続けている。創業時、初めての蔵出し焼酎は「黒麹」という黒麹蔵でもある。常に、独自の技術でその時代に即した味わい造りを心がけている。

同社では、芋麹で仕込んだ焼酎の美味しさを、「純粋さ(GENUINE)」、「穏やかさ(GENTLE)」、「優美さ(GRACEFUL)」を併せ持つ「Gテイスト」と名づけ、ラベルには、芋麹焼酎ブレンドの美味しさを表す「Gテイストブレンド」の文字と創業者肖像をあしらったシールが張られている。

「黒」は、甘くフルーティーな芳香と、ぐっと腰のある骨太の味わい。さらに後味の切れのよさなど、全体のバランスに優れたもの。飲み応えあるが毎日飲んでも飽きない味わい造りは、長年の研究と経験に支えられたものだ。

<DATA>
黒霧島
アルコール20度
1800ml 1,504円(税別)
900ml 810円(税別)

アルコール25度
1800ml 1,724円(税別)
900ml 924円(税別)
720ml 996円(税別)

■霧島酒造株式会社
住所:宮崎県都城市下川東4丁目28号1番
電話:0986-22-2323

 

1位:佐藤 黒

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佐藤 黒

芋焼酎ブームを牽引している蔵の一つがこの「佐藤」。名前の覚えやすさのほかに、このインパクトと安定感のある文字に、白黒の色合いが、かなりいい影響を及ぼしているだろう。

霧島にて、創業明治39年の老舗。タンクに注げば、まるでエメラルドのような輝きと透明感と清らかさを見せる名水霧島水系の水と厳選の原料、長年の技術と情熱がこの「佐藤」を生み出している。芋焼酎の「白麹」と「黒麹」の味わいを比べる“教科書”となるのがこの2つだ。

「黒」は、本格芋焼酎ならではのふくよかさ、コク、しっかりとした骨格、華やかさ、後味のドライさ、しかし長く続く余韻……など、黒麹仕込みの芋焼酎の個性をすべて兼ね備えている。

お湯割り・お燗で、その個性が何倍にも膨らむ。白は、華やかさがありながらすっきり爽快で、しなやかな筋肉を持つタイプ。水割りやロックがいいが、優しいお湯割りならこれだろう。「黒麹って何?」「白とどう違うの?」という疑問のある人なら、まずはこの2つを飲み比べるのがいい。とはいえ、プレミア焼酎で手に入れにくい。

<DATA>
1800ml  10,000円~15,000円
720ml  6,000円前後

■佐藤酒造有限会社
住所:鹿児島県霧島市牧園町宿窪田2063
電話:0995-76-0018

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