黒糖焼酎のふるさとは、鹿児島、奄美群島。江戸期には、沖縄諸島同様、泡盛などの米焼酎を造っており、黒糖は献上品であったため焼酎にはなっていなかった。つまり、黒糖焼酎そのものの歴史は比較的浅いのだ。世界大戦後、黒砂糖の余剰がでて、1953年の日本返還後、ラムと区別するため米麹を使用した「焼酎」となり、普及するようになった。黒糖焼酎は、奄美の特産品でもある。ちなみに小笠原諸島では、黒糖からラム酒(スピリッツ)を造っている。

奄美黒糖焼酎は、独自のロゴマークを作成して普及に努めている。味わいとしては、もちろん黒砂糖をベースにしてはいるが、蒸留酒なので糖分は残っていないけれど、不思議と黒飴のような甘い風味を感じる。ただし、味わいはシャープでドライ。癖が少なく、すっきりと飲みやすいものが多い。食中酒ではあるが、南国の酒らしくトロピカルなカクテルなどにしても、雰囲気よく楽しめる。

南国情緒溢れる人気の5銘柄をセレクトしてご紹介しよう。


5位:あじゃ

あじゃ
 

「情熱の逸杯、幸せの一杯」がモットーのにしかわ酒造は、闘牛と長寿の島で知られる徳之島の酒造場だ。太陽をたっぷり浴びたサトウキビを原料に良質の水でカメ仕込みをしたのがこの「あじゃ」。意味は、徳之島の方言で「親父」をさす。

すっきりと軽やかで嫌味のない味わいは、親父といわず女性にも人気の味わいだ。夏場なら、オンザロックや水割りで。レモンやシークワサーなどを絞っても、フレッシュで軽やかに楽しめる。のんびりやるならばお湯割りもいい。アルコール30度や黒麹仕込み、熟成の秘蔵酒もある。

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1800ml 1,803円(税込)
900ml 1,045円(税込)

株式会社奄美大島にしかわ酒造
住所:鹿児島県大島郡徳之島町白井474-565
電話:0997-82-1650


4位:里の曙

里の曙
 

奄美大島の町田酒造は、平成2年に工場を設立し、翌年より「里の曙」を世に送り出した。酒質のポイントは減圧蒸留。奄美の黒糖焼酎メーカーでこの製法を最初に導入したのは同社である。すっきりと飲みやすく、飽きの来ないドライでキレのある後味が人気。都会で見かけることの多い奄美黒糖焼酎の代表だ。
基本はアルコール25度だが、35度バージョンや奄美の孤高の画家「田中一村」の作品をラベルにした「奄美の杜」などがある。

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1800ml 1,850円
900ml 1,050円
720ml 1,200円

町田酒造株式会社
住所:鹿児島県大島郡竜郷町大勝3321番地
電話:0997-62-5011


3位:れんと

れんと
 

設立は平成8年。歴史は浅いが、スタッフの情熱は他のどこにも負けないのがこの奄美大島開運酒造。もとは昭和29年創業の酒造所。平成8年の社名変更・新会社設立以降、めきめきと全国にその名が知られる人気メーカーとなった。

人気のポイントは、涼やかなブルーボトルに印象的な「れんと」というひらがな名。さらに、なんといっても、貯蔵タンクにクラシック音楽を聞かせて熟成させる「音響熟成」だ。音楽の「振動」により酵母の活動が活発になり、水分子が小さくなり、擬似熟成効果が得られるのだとか。そのせいで、アルコール臭が少なくまろみが出るわけだ。確かに、あっさりすっきりした味わいの中にも、角の取れたまろみが感じられる。

島内最高峰の国定公園「湯湾岳」山麓の伏流水を使用しているおかげか、オンザロックで飲めば、沸き出る岩清水のように清冽ですがすがしい風味を楽しめる。「れんと」で黒糖焼酎を知ったという人、多し。

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1800ml  1,893円(税込)
900ml  1,071円(税込)
720ml  1,136円(税込)
日本酒とほぼ同じアルコール度数16度の「れんと」もある。720ml 907円(税込)

株式会社奄美大島開運酒造
住所:鹿児島県奄美市名瀬矢之脇町10番12号
電話:0997-52-0167


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