管理会社で家賃・入居率に大きな差がつく
丁寧な報告、信頼できる管理
管理業務一切を賃貸管理会社に任せていても、苦労しているオーナーさんは大勢います。その多くは一言で言えば、選んだ相手がよくなかったのです。管理会社を選ぶとき、いくつかの管理会社に話を聞いて、仕事内容や印象を比較した上で選ぶというオーナーさんは少数派です。
賃貸経営を勧めてきた建築会社に言われるままに、その建築会社の系列の管理会社に委託するか、あるいはたまたま知り合いがいたり、地元に店舗がある管理会社に頼んだりするケースが大部分でしょう。
しかし管理会社は、賃貸経営を行うオーナーさんにとって最重要のパートナーです。安易な気持ちで決めてしまうと、後悔することになりかねません。
入居者の退去原因の一つに、現状の管理体制への不満があります。その多くが、クレームを出したときの対応の遅さ、あるいは対応した人の態度が真摯でなかったというものです。入居者にこうした不満がある場合、原因がオーナーさんの経営姿勢にあるとは限りません。管理を代行している賃貸管理会社に問題があることも非常に多いのです。
管理会社の仕事ぶりは千差万別ですが、私の知る限り90%の管理会社は、ずさんな仕事をしています。安心して任せられる管理会社のほうが珍しいといえるでしょう。社員同士でちゃんと連絡を取り合っていなかったり、大事な問題をオーナーさんに報告するのを忘れていたり、必要なリフォームの手配をしていなかったり、すぐ取り掛からなければならない仕事なのに忘れたり後回しにしているというケースがたくさんあるのが普通なのです。
いったん一つの管理会社に業務を委託してしまうと、仕事ぶりに不満だからといって、契約を解消することは簡単ではありません。中には管理委託契約を結ぶときに、多額の違約金を支払わない限り解約できないといった条項を入れてくる悪質な管理会社もあります。このような現実があるので、大切な賃貸物件の管理会社を選ぶ際には、いくつかの候補の中から慎重に選択することをお勧めします。
とはいえ、どのような基準で選んだらよいのか、慣れていないオーナーさんには判断できないでしょう。以下では管理会社が行うべき業務を見ていきながら、良い管理会社とそうでない管理会社の見分け方を考えてみます。