セクシュアルマイノリティ・同性愛/映画・ブックレビュー

75歳からのゲイライフ…映画『人生はビギナーズ』

75歳でゲイだとカミングアウトして新しい人生を生き直すお父さん、そんなお父さんに刺激を受けて新しい恋を始める息子――愛すべきキャラクターによる再チャレンジの物語(実話)。素晴らしくゲイゲイしくて軽やかで笑える、ポップなコメディです。恋に悩む方はもちろん、どなた様もぜひ、ご覧ください!

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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バーニー・フランク&ジム・レディ

左がバーニー・フランク氏、右がパートナーのジム・レディさん

1月26日、アメリカのオープンリー・ゲイの国会議員として有名な(2010年の『OUT』誌が選ぶ「最も影響力を持つゲイ50人」の第1位に輝いた)バーニー・フランク氏が同性婚するというニュースが届きました。

ハーバード大学法科大学院を卒業したバーニー・フランク氏は、マサチューセッツ州選出の民主党下院議員を32年間も務めてきた連邦議会の重鎮であり、現在は下院金融委員長であり(2010年に成立した「金融規制改革法案=ドッド・フランク法」にもその名が冠されました)、連邦議会で最も発言が注目される人物です。「最も頭のきれる民主党議員」に選ばれると同時に、歯に衣着せぬ物言いで「最もユニークな議員」にも選ばれています。昨年11月、次期選挙に出馬しない(引退する)ことを発表し、32年の議員生活に終止符を打つことになりました。
(ちなみにほぼ同日、バーニー・フランク氏が訪米した「アメリカへ米軍基地に苦しむ沖縄の声を届ける会」の人たちに対し、「私は以前から沖縄に駐留する米海兵隊の撤退を主張してきた。戦後67年も経つのにまだ沖縄にあのように基地が残っているのは信じがたい。日本にあんなに多くの米軍基地は必要ない」と語ったこともニュースになっていました)

そんな超大物議員であるバーニー・フランク氏が、29歳年下で5年来のパートナーであるジム・レディさんと地元・マサチューセッツで結婚式を挙げる予定だというニュースは、日本でも朝日、産経など各紙に取り上げられました。「同議員は連邦レベルでは、ゲイ(同性愛者)であることを公にしている政治家の草分け的な存在」「1987年に同性愛者であることを連邦議員として初めて自ら公表し、権利向上に取り組んできた」といった情報が伝えられたのは素敵なことです。

映画『Outrage』

米国会内でゲイ叩きに明け暮れる「隠れゲイ」議員の実態に迫った映画『Outrage』(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭でも上映)。この作品にもバーニー・フランク氏が出演していました。

英語のニュースを拾ってみると、フランク氏が「人生で初めての恋だ」と語っていることがわかります。(詳しくはこちら
たぶんこれまでずっと仕事一筋で、恋をする余裕もなかったのでしょう…71歳のフランク氏のこれからの新しい人生が幸せで穏やかなものになるよう、この結婚を心から祝福したい気持ちです。

僕自身は20歳でデビューし、その年に初めての彼氏ができましたが、「30代も後半になって初めてこの世界を知った」「結婚していたけど、40代で離婚し、今は彼氏と幸せに暮らしてる」というような方もけっこうたくさんいらっしゃいます。でも、70代で初めての恋って…さすがに周りでは見ませんし、ちょっと想像できないですね。

今回は、フランク氏とはちょっと違うのですが、75歳のパパが突然カミングアウトし、ゲイとしての人生をやり直すという映画『人生はビギナーズ』をご紹介したいと思います。「もういい年だし、恋はあきらめようかな…」と思っている方、ゼッタイに観るべきです。それでなくても、何か悩みがある方や、家族へのカミングアウトを考えている方などもぜひ、ご覧ください。きっと励まされることと思います。
公開は2月4日からですが、先日二丁目の「ArcH」で行われた試写会で観ることができましたので、一足早くレビューをお届けします。

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