茅野のナショナルブランド「ダイヤ菊」と諏訪地酒
寒風吹きすさぶ茅野の冬に「寒仕込み」が行わ、すっきり辛口が生まれる
創業は、享保2年(1717年)。諏訪高島御用商人の米問屋からのスタートだ。大正3年(1914年)に酒造業をはじめ、「ダイヤ菊」「ダイヤ鶴」のブランドは人気となる。
昭和年間には、映画界の巨匠、小津安二郎監督に愛されたことでも知られている。諏訪の酒はやや甘味があるところが特徴だけど、この「ダイヤ菊」は、引き締まった辛口で、地元の日本酒ファン・辛口ファンに根強い人気を誇っている。
売店入り口は、レトロ感満載の看板が迎えてくれる
仕上がった麹を前に、矢沢杜氏。酒造り真っ盛りの時期の訪問だった
「地元では辛口といわれています。ほかの蔵元さんの酒は甘口が多いんです。自分としては、辛いながらもまろやかさのある酒を目標にしています」とおっしゃる。レギュラー酒は日本酒度+3、酸度は1.5程度。きわめて辛口の数字ではないが、口に含めば、さらりとし滑らかさと優しい旨みがあり、後味がキレよく飽きない味だと思う。
地元のおじいさんお父さん(お母さんもだけど)の晩酌は、みんなこの「ダイヤ菊」。地元に愛される飽きない酒。それが「ダイヤ菊」だ。今回は鹿などのジビエとの相性を体験したが、春なら山菜、夏なら川魚、秋ならきのこ……など地元の身近な食材との相性もよさそうだ。
諏訪大津屋本家酒造株式会社
住所:長野県茅野市ちの2998番地
TEL:.0266-72-2118
FAX:.0266-72-2780
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