湯治売店
湯治部棟の入口にあるのは売店「ぶな林」。売店はフロント前にもありますが、同じ売店でも、そちらはお土産品店。こちらに置いてあるのは豆腐に牛乳、お総菜にカップラーメンまで。もうお分かりでしょうか? ここは自炊するための食材を買うことができる売店なのです。湯治の日数は通常10日(3日一回り、3回り9日)と長逗留しますから食料品だけではなく、洗剤や薬まで生活必需品が揃えられている、要はスーパーです。酸ヶ湯ブランドのお酒もたくさん揃っていますので、寝酒に一本手に入れておくと良いかもしれませんね。
売店の正面には「療養相談室」。看護師さんの看板が目印です。医療が発達していなかった昔、温泉がどれだけ人々の健康を支えていたことかが分かりますね。突き当たりには「炊事場」と書かれた台所が。鍋や包丁、電子レンジまで揃っているので十分に自炊ができます。
見ればまいね!
さて、館内を巡った後はいよいよ名物の混浴千人風呂へ入ることとしましょうか。「混浴」と聞いてよっぽどの強者は別にしても、躊躇しない女性は少ないと思います。でも、酸ヶ湯は女性の味方ですから安心してチャレンジしましょう。レトロな雰囲気が漂う木造の番台から、男女別に分かれる入口を通り脱衣場に向かいます。入浴方法など様々な注意書きが貼られていますから、よく読んでくださいね。シャンプー、リンスや石鹸類は使えませんし、お化粧も落としておかなければいけません。
注目したいのは「混浴を守る会の三か条」。
「見せばまいね、見ればまいね」。
「まいね」とは「いけません」の意味。混浴をするうえでのマナーが書いてあります。女性側に優しいことだけ書いてあると思いきや「女性も男性を好奇な目で見るべからず」としています。さあ、いよいよデビューです。
次のページではデビュー!