混浴は秘湯にあり

秘湯と呼ばれる所には実は混浴が多い、ということを知っていましたか? 地中から湧き出した湯を溜めたのが温泉の始まりですから、最初は男も女もありませんよね。明治期に入ってから混浴が少なくなってきましたが、現在でも山奥の秘湯には混浴文化が残っています。

今回ご案内するのは、青森県八甲田山の麓にある酸ヶ湯(すかゆ)温泉
八甲田山と聞いて思い浮かぶ一つに、小説や映画にもなった雪山の遭難事故が挙げられるかもしれませんね。そんな雪深い所は怖い、と思うでしょうが、気持ちよく混浴デビューを飾りたいなら登りませんか雪山を! 歩いていく訳ではありません。雪道の運転に自信がない方は、青森駅前から1日2本だけ運行している無料送迎バスを利用しましょう。1時間半ほどで到着します。
酸ヶ湯

雪の八甲田山中に現れる秘湯の宿


国民的温泉の第一号

酸ヶ湯

写真撮影は厳禁です
(上記は公式ホームページから)

酸ヶ湯温泉は青森市の南側に位置する八甲田山の中腹、標高約900メートルの高地にあり、秋には美しい紅葉に包まれる一軒宿です。山の麓には多くの温泉が湧きますが、なかでも江戸期から湯治場として栄え、名物の「総ヒバ造りの千人風呂」や湯治部をはじめとする湯治文化を今に伝えているのが酸ヶ湯温泉です。

その源泉の高い効能や湧出量、雄大な環境や収容施設の規模から、昭和29年に環境省が定める国民保養温泉地の第一号に指定された由緒正しき温泉地なのです。

部活動中?!

酸ヶ湯

飴色に光る廊下

酸ヶ湯温泉が現役の湯治宿であることは、宿の料金表を見れば分かります。料金はなんと旅館部と湯治部の2部制。旅館部は10畳の広めのタイプもあり一泊二食が基本ですが、湯治部は6畳~8畳で料金体制は4種類(自炊、朝食付き、夕食付き、二食付き)に分かれています。部屋の名前も旅館部は草木の名前が付けられているのに対して、湯治部は番号。

旅館スタイルに慣れてしまった現代、足を踏み入れにくい世界ですが、知らずして温泉好きとは語れません。少しだけ湯治部棟を探検させて頂くことにしましょうか。木造ですから足音は立てないように静かに静かに……。 

次のページでは湯治部に潜入!