パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

TAKIBI BAKERY(タキビ ベーカリー)(2ページ目)

ケータリングやイベント出店、他ジャンルとのコラボで、世界の食と文化を空間と共に提案するTAKIBI BAKERYとはどんなベーカリー?

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

TAKIBI BAKERYの企画商品

また、原宿のTHE TERMINALにも「パリ、テキサス」「キョート」など素敵な名前のついたパニーニやNYスタイルのクッキーなどを卸しています。

パンがおいしいのはあたりまえ、さまざまなスタイルのパン屋さんがある今の時代においても、TAKIBI BAKERYは新しい販売の感覚を持ったベーカリーではないでしょうか。

ロバのロゴやTAKIBIを連想させるマッチ箱を模した美しいパッケージなどは、デザイン会社のAMDRがアートディレクションを担当しています。そうした関係から美術館とのコラボレーションも多く、つい先日まで六本木の国立新美術館で開催されていた「モダン・アート,アメリカン」展では、ジョージア・オキーフのレシピ(Recipes from the Kitchen of Georgia O'Keeffe)をもとに作った「ビスコチート」というちょっぴりスパイシーなニューメキシコ風ビスケットを販売。2012年1月29日まで上野の西洋美術館で開催されているゴヤ展では「じゃがいもとアーモンドのロスカ」「いかすみとバニラのロスカ」(各480円)を販売しています。
ロスカ

ロスカ(黒糖、ココナッツ各480円)

ラスクの語源といわれているロスカは、その昔、スペイン王の命令で世界旅をしたマゼランが携えていった棒状のパンの名前だそうで、TAKIBI BAKERYではバゲットで作ったラスクをそう呼んでいます。いかすみやジャガイモはゴヤの時代背景を想像して作られたバリエーション。

このロスカは、12月25日まで新宿伊勢丹の5Fで開催されているクリスマスの催事でも販売されています。インテリアのフロアに置いてもらうことを考えると、賞味期限や品質管理上の制約もあって、ちゃんとパッケージされてギフトになるものが中心となっています。
左上から時計回りに、サンドイッチ、ジャムやチーズ等、ショップカード、焼き菓子とオリジナルの瓶

左上から時計回りに、サンドイッチ、ジャムやチーズ等、ショップカード、焼き菓子とオリジナルの瓶


おいしいパンのある生活スタイルの提案

TAKIBIの由来は、焚き火には自然と人が集まってくることや、火はパンにも大切なファクターだからという意味がこめられているそうです。

鈴木さんは言います。
「特別な技術を持って、手間をかけて大変な仕事をしているパン職人はもっと評価されてよいと思っています。僕はパンを売るよりも職人の技術を売りたいし、技術を追求できる場をもっと作りたい。それには、パンのある生活スタイルをどれだけ魅力的にできるかといった提案もひとつの方法だと思っています」

パンとそのまわりの食材、食器類、インテリア、と提案していきたいものはたくさんあるという鈴木さん。最初に、目で見て美味しそうとか、楽しそうと思ってもらうことを大切に考えている、TAKIBI BAKERYの今後の可能性と展開が楽しみです。

TAKIBI BAKERYはファッションプロダクツのお披露目パーティへのケータリングなどでも、少しずつ販路を増やしています。

TAKIBI BAKERY @ ON THE CORNER

TAKIBI BAKERY @ ON THE CORNER

TAKIBI BAKERY @ ON THE CORNER
住所:渋谷区渋谷1-17-1 美竹野村ビル1F
メール:info@takibi bakery.com
営業時間:9:00-23:00
Yahoo!地図情報
JR渋谷駅徒歩6分


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