スタイ(ビブ、よだれかけ)を手縫いで簡単に手作り!

ベビーにシックなデザインというのも、なかなか素敵!

ベビーにシックなデザインというのも、なかなか素敵!

赤ちゃんが身に付けるものを手作りしたいと考えている方は、とても多いと思います。「でもお裁縫をするのは中学生の時以来……」なんていう方におすすめなのが、スタイの手作りです。

赤ちゃんのものは何でも小さいので、ミシンがなくても手縫いでどんどん仕上げられるのが魅力。なかでもスタイは活用度が高く、作り方もシンプル。しかも「おしゃれ」の1つとしても楽しめるため、お裁縫ビギナーにはうってつけなのです。

今回はオリジナルファブリックや手作り小物を手がけられている「auxld fabric(オウルドファブリック)」のオーナー、井上みどりさんに教えていただきました。本格的な洋裁知識をもとにしたワンポイントアドバイスは、ビギナーでなくても参考になること請け合い! 手作りに興味ある方はぜひご覧ください。
 

スタイの作り方(簡易版)

ここでは、お裁縫にある程度慣れ親しんでいる方向けに、作り方をご案内します。こちらの作り方がわかりにくければ、詳細版の作り方を御覧ください。

■準備するもの
好みの布 
30cm×30cmくらいを2枚。両面で生地や色、柄を変えてリバーシブルにしても。
よだれの多い子は防水効果のある布地を挟み、3枚仕立てにすると良い。

※端をバイヤステープで処理する方法もありますが、初心者には中表に合わせて縫い進めてひっくり返すほうが、簡単です。
 
■スタイの作り方
定規を当ててつけた「点」を、あとでつなぐと裁断しやすい

定規を当ててつけた「点」を、あとでつなぐと裁断しやすい

1:アイロンがけした布地に、縫い代を付けて(型紙の5mm外側に沿って)しるし付けをします。


2:布地を断ちます。2枚、もしくは3枚とも同様に。
 
表布、裏布の表面にマジックテープを取り付ける。好みでスナップボタンなどでもOK

表布、裏布の表面にマジックテープを取り付ける

3:表布、裏布にマジックテープを取り付けます。スナップボタンでもいいのですが、マジックテープのほうが成長に合わせた長さ調整がしやすいです。


4:必要があれば、表布にアップリケや刺繍を入れましょう。
 
布地の裏表を間違えないように注意!

布地の裏表を間違えないように注意!

5:写真のように布地を重ねます。タグを入れる場合には二つ折りの部分が内側になるように挟み込んでおきましょう。


6:まち針で仮留し、返し口を5cmほど残して周囲を縫います。
 
カーブのきついところには数カ所の切れ目を入れる

カーブのきついところには数カ所の切れ目を入れる

7:カーブのきつい部分に数箇所ずつ切れ目を入れる。縫い目まで切ってしまわないように注意。

また、角になっている部分(マジックテープ付近)も少し切り落としてひっくり返したときにブクつかないようにします。
 
角がきちんと尖るよう、つつきながら整える

角がきちんと尖るよう、つつきながら整える

8:返し口からひっくり返した後、口を綴じます。針で直角にすくいながら縫い糸が表に見えないように縫い合わせる「すくい綴じ」なら、見た目もきれいに仕上がります。

最後に、目打ちなどで隅をきれいに整えて出来上がりです!
 

スタイの手縫いに欠かせない「型紙」とは?

型紙には布地の方向(縦目、横目)が書いてあるはず。これに従うのがきれいに仕立てる秘訣

型紙には布地の方向(縦目、横目)が書いてあるはず。これに従うのがきれいに仕立てる秘訣

手作りに欠かせないのが、布地を断つ目安となる「型紙」。この型紙には、そのままの形状で使うものや拡大コピーして使うもの、また今回使用するもののように「わ」が必要なものなどがあります。「わ」は裁断布の中心線にあたり、型を取る際には二つ折りにした生地に印をつけてきます(参照)。

また、布地には「横目」と「縦目」があります。一般的には布を引っ張ってみて、伸びにくいほうが「縦目」です。メーター売りで購入した布地であれば、布端(ほつれにくくなっている方)に対して平行なのが縦目、垂直方向が横目になります。型紙をどの向きに合わせればよいかが型紙に書いてありますから、これを守るのがきれいに裁断、縫製する第一歩。型紙に矢印が書いてありますが、この向きが「縦目」という意味合いになります。
 

スタイの裁縫の下準備

■準備するもの
・好みの布 30cm×30cmくらいを2枚
コットンやタオル地、手ぬぐいなど吸水性のよいものがおすすめ。
(両面で生地や色、柄を変えてリバーシブルにしても)
(よだれが多い子は、防水効果のある布地を挟み、3枚仕立てにすると良い。ガイドおすすめは空の米袋。洗濯、縫製にも耐える強度があり、防水効果も抜群!)
・アイロンプリント、アップリケ、タグなど(必要に応じて)
・糸
・手縫い針、ミシンなどの裁縫道具
・チャコペン、水で消える布用マーカーなど
・目打ち(あれば)

しるし付けや裁断前に、布地がしわくちゃになっていないか確認を。シワやヨレは、少しずつズレを引き起こし、最終的な仕上がりも汚くなりがちです。使う布地はアイロンがけしてから製作するのがベター。
 

1:しるし付けのやり方

型紙は文鎮などでおさえ、定規を使いながらポイント、ポイントに印をつけていくと布地がズレにくい

型紙は文鎮などでおさえ、定規を使いながらポイント、ポイントに印をつけていくと布地がズレにくい

まず初めに、布を切り取るための目安線をつけます。「わ」のある型紙であれば、布地を半分に折り、その折り目を「わ」に合わせます。この型紙の場合は、「わ」が縦目なので、布地も縦方向に折ります。
(布端と平行方向に折るということ)
 
定規を当ててつけた「点」を、あとでつなぐと裁断しやすい

定規を当ててつけた「点」を、あとでつなぐと裁断しやすい

定規を当てながら、型紙から5mm程度、外側に印をつけていきます。しるし付けには布地専用の「チャコペン」や「水で消えるマーカー」などを使って。

この時、型紙どおりの線をつけようとすると布地がずれやすくなります。ズレを防ぐには、全体像が分かる程度に「短い線(点)」を複数引くようにするのが大切。それだけでは見難く、祭壇が難しそうであれば、定規を外してから点と点をつないでいけばOKです。

 

2:裁断のやり方

ハサミの片側をテーブルにつけたまま動かすと、布がぶれにくい

ハサミの片側をテーブルにつけたまま動かすと、布がぶれにくい

同じ形の布地が3枚出来ました

同じ形の布地が3枚出来ました


つけた印にそって、布地を断ちます。布地は必ず裁ちばさみで切ること! 普通のハサミではうまく切れず、布がぐしゃぐしゃになってしまいます。

また、布地がブレないように断つには、ハサミの片側を必ずテーブルにつけて動かしましょう。

 

3:マジックテープやアップリケなどを付ける

表布、裏布の表面にマジックテープを取り付ける。好みでスナップボタンなどでもOK

表布、裏布の表面にマジックテープを取り付ける。好みでスナップボタンなどでもOK。マジックテープの取り付け位置は、型紙に書いてあることも


断った布地同士を縫い合わせる前に、マジックテープやアップリケ、刺繍などを施しましょう。とくにワンポイントが必要なければ、ここでとりつけるのはマジックテープだけです。好みでボタンやスナップボタンなどを取り付けてもいいでしょう。
ただし、「マジックテープだと完成後も位置調整が簡単にできるので、成長に合わせて首周りのサイズを変えやすいですよ」と井上さん。
無地でもワンポイントがあることでしゃれた雰囲気に

無地でもワンポイントがあることでしゃれた雰囲気に

 
同系色の糸で縫いつけられたアップリケ。とても上品なイメージに

同系色の糸で縫いつけられたアップリケ。とても上品なイメージに

無地の布に刺繍やアップリケをするのも素敵です。アイロン接着のものは種類も豊富でとても手軽。ビギナーさんにはぴったりでしょう。

慣れてきたら、ミシンでフリーハンドの刺繍絵を入れてみたり、余り布の柄部分を切り取ってアップリケ代わりにするのも素敵です。

 

4:布地を重ねてまち針を打つ

布の向きや順番を間違えると大変!undefinedここは慌てず落ち着いて

布の向きや順番を間違えると大変! ここは慌てず落ち着いて

横目と平行に打つと、布地同士がズレにくくなります

横目と平行に打つと、布地同士がズレにくくなります

布地を縫い合わせる前に、布地同士がずれないようにまち針で留めていきます。縫い合わせた後にひっくり返すため、中表ににして縫います(表が内側になるように重ねること)。

表地、裏地とも柄物であれば「柄同士が内側に向かい合わせ、中布は一番下」が基本。布地の向きや順番を間違えると、後で気がついて「ひえ~~~!」ということになるので、ここは慎重にいきましょう。

まち針は布地の横目と平行に打ちます。一般的には「縫う方向に対して垂直に打っていく」と言われていますが、横目に合わせて打っていくほうが布地同時がズレにくいそう。「縫っていくうちに、どうしてもずれてきてしまう」と悩んでいた方は試してみては? 
 

5:タグをはさみ込む

タグの折り目部分が中に入るようにセット!

タグの折り目部分が中に入るようにセット!

もしもタグを付ける場合には、まち針を打つ際にタグを挟み込みます。このときのタグの向きが、なかなか間違いやすい要注意箇所!タグの折り目が中に入るような向き(つながっていない部分が外に出るような感じ)に挟むのが、正しい方向です。

市販のタグや平テープを挟むのもかわいいですし、無地の面平テープに子供の名前を刺繍・スタンプしてもオリジナル度がさらにアップしますよ。



 

6:布端から5mm内側を縫う

ミシンを使う場合、縫い代からの距離の目安が表示されている

ミシンを使う場合、縫い代からの距離の目安が表示されているので、このラインを参考に縫い進めて

返し口を開けておくのを忘れずに

返し口を開けておくのを忘れずに

縫い代分を考慮し、布端から5mm内側を縫い進めます。手縫いであれば並縫いでOK。このとき、後でひっくり返すための「返し口」を残すのを忘れずに!返し口とは、裏表をひっくり返すために開けておく口のことです。

きれいに返しやすいのは、スタイの首周り内側にあたる部分(縫っている時点では右外側になります)。縫い始めと縫い終わりは返し縫いなどでしっかり留めましょう。
 

7:角やカーブのきつい部分に切れ目を入れる

隅がぶくつくのを防ぐために角を切り落とす

隅がぶくつくのを防ぐために角を切り落とす

カーブのきついところには数カ所の切れ目を入れる

カーブのきついところには数カ所の切れ目を入れる

角を残したり、カーブ部分をそのままにしてひっくり返すと、隅がぶくついたり余計なシワの原因となります。そこで、ひっくり返す前に角を切り落とし、カーブには幾つかの切れ込みを入れます。

カーブ部分(スタイの場合は、左右下や襟ぐりの部分)には曲線がきつい部分に数センチ感覚で浅い切れ込みを入れます。カーブ、角とも誤って縫い目まで切らないように注意!
 

8:裏表を返す

力を入れすぎて「ビリっ!」といかないように注意!

力を入れすぎて「ビリっ!」といかないように注意!

角がきちんと尖るよう、つつきながら整える

角が尖るよう、つつきながら整え

返し口以外を縫い終わったら、布地の裏表を返します。ひっくり返す際は、あせらずに少しずつ進めるのがきれいに仕上げるコツです。

すべてひっくり返したら、角になっている部分や返しきれていない部分などを千枚通し(目打ち)などを使ってきれいに整えます。目打ちは外側からつついて使うのが正しい方法だそう。(ガイドは長い間、裏側(内側)へ突っ込んで使うものだと間違えていました……)
 

9:アイロンを掛けて縫い目を整える

縫い端を整えながらアイロンがけすることで仕上がりがグッときれいに

縫い端を整えながらアイロンがけすることで仕上がりがグッときれいに

返し口を閉じる前に、アイロンをかけるときれいに仕上がります。縫い端を重点的にアイロンがけすることで縫い目部分がきちんと折り返され、端が浮かなくなるのです。曲線はちょっとずつ細かくアイロンを動かしましょう。
 

10:返し口を閉じる

「すくい閉じ」で閉じると、縫い目が目立たずきれい

「すくいとじ」で閉じると、縫い目が目立たずきれい

最後に、返し口をすくいとじで縫います。すくいとじは編み物でもよく使われる縫い方で、針で直角にすくい、縫い糸が表に見えないように縫い合わせるように繰り返すと、カタカナの「コの字」のように布地を留める状態になります。

これで完成です!
古着のリメイクや手ぬぐいで作成しても楽しいかも

古着のリメイクや手ぬぐいで作成しても楽しいかも


スタイは簡単にできる上、いくつあっても困らないもの。古着やバンダナ、手ぬぐいなどを活用してもかわいい物が作れそうですね。上の写真の右端のスタイは、100円ショップで販売している豆絞りの手ぬぐいと紫色のタオル地で製作されたもの。同布で作られたタグがアクセントで、とってもかわいいですね!

お裁縫ビギナーでも作りやすいスタイ、ぜひ皆さんも作ってみてください。

 

アドバイザー:井上みどりさんプロフィール

井上みどりさん

井上みどりさん

オリジナルデザインのテキスタイルや手作り、リメイク小物を扱うアトリエ、「auxld fabric(オウルドファブリック)」のオーナー。セツモードセミナー美術科・ファッション科卒、在学中より個展を開きイラストの仕事を始める。主な作品は、日本郵船「飛鳥」の「港の見える風景カット」。アフタヌーンティー・ティールームの内装デザイン・ディスプレイ等に携わった後、(株)ルナティカナパにて縫製を学ぶ。2011年、ヨーロッパのアンティークな雰囲気のファブリックやハンドメイドバッグなどを取り扱う、洗練されたアトリエ&ショップ、「auxld fabric(オウルドファブリック)」をオープン。
 
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