テクノポップ/アーティストインタヴュー

「初音ミク sings ニューウェイヴ」制作秘話(7ページ目)

ニューウェイヴ・オムニバス『KINGソングス of ニューウェイヴ』と合わせて発表された『初音ミク sings ニューウェイヴ』の発売を記念して、「ニューウェイヴほぼ30周年」の企画をされたサエキけんぞうさん、そして初音ミクのボーカロイドPの方々にニューウェイヴへの思いを語って頂きました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ぼーかりおどP(noa)さん

ガイド:
お名前の由来は?

ぼーかりおどP:
元々は「noa」という名義で音楽活動をしようとしていました。ニコニコ動画に「桜ノRevolution-改-」という曲を投稿した際に、「VOCALOID」とタグを打ったつもりが「VOCALIOD(ぼーかりおど)」になっており、それがそのまま定着してしまい、ぼーかりおどPという呼び名が付きました。ちなみに「ぼーかりおどP」の後ろに(noa)とつけているのは、それが本来のペンネームだからです(一応……)。
あと、長ったらしいので「おどP」という略称を付けてもらいました。

ガイド:
得意分野や今後の展望などを教えてください。

ぼーかりおどP:
元々はバンドをやっていたので、バンドサウンドをメインに活動しています。担当はギターです。ギターは自分で弾いています。どうしてもロック系の音楽になりますが、それに限らず色んな所に挑戦してみたいなとも思ってます。でもやっぱロックになりますね。

本業はサラリーマンなので、せっかく好き勝手やれるネット音楽、「売れる曲」よりも自分の気持ちに則った曲を作っていきたいと思ってます。100人居たら1人でもいいから、その人の心に届くような音楽が作れるPになりたい。それを可能な限り続けていけたら幸せです。

ガイド:
ニューウェイヴについては特別な思いはあるのでしょうか?

ぼーかりおどP:
今回の楽曲と、ニューウェイヴについての思い正直な話をすれば、ニューウェイヴにそこまで造詣が深いわけではありません。とあるイベントでサエキさんにお声がけ頂いたのがきっかけで、今回のアルバムに参加させて頂きました。参加するにあたり、様々なニューウェイヴの楽曲を聴きましたが、正直言って、この年齢になって久しぶりに音楽ジャンルに衝撃を受けました。

裾野が広くて、そして深い。前衛的で、実験的で、30周年というコトですが、まるで色褪せてない。聴き込めて、引き込まれる音楽でした。そんな中でも、僕の担当させて頂いた「コンピューターおばあちゃん」はポップでキャッチーな、誰でも知っている曲。本家のサウンドに似せるコトも考えましたが、前述の通りギターをメインで活動しているので、せめてギターを入れたアレンジにしました。他の参加Pさん達に比べると原曲よりは遠いアレンジになっていますが、自分の色は出せたかなと思ってます。

Mitchie Mさん

ガイド:
ご自分のお名前の由来を教えてください。

Mitchie M:
Mitchie Mitchellという名前でJulie WataiさんやCutie Paiさんの音楽制作をしていたのですが、少し長いので短くしてMitchie MとしてVOCALOID作品の動画を投稿したらそれが定着してしまいまし
た。

ガイド:
今回の楽曲と、ニューウェイヴについての思いを述べてください。

Mitchie M:
「シティ・ボーイ」の原曲は今回初めて聴いたのですが、ニューウェイブというよりはパンクな印象が強かったです。パンク・ニューウェイヴが、"音楽ができない人でもミュージシャンになれる"という現在の音楽シーンの形を作った功績は大きいと思います。

ガイド:
選曲はどのようにされたのですか?

Mitchie M:
私がこのCDに参加するのが決まった時はアルバム制作終盤だったので、候補曲として残っていた「シティ・ボーイ」を担当する事に選択の余地なく決まりました(笑)。

ガイド:
得意分野とかあれば、教えてください。

Mitchie M:
私自身VOCALOIDの歌声のリアルさを持ち味としているので、その特徴を活かしつつ、得意分野であるクラブミュージックのサウンドを基礎としたトラックで面白い作品を作っていきたいと思っています。

ガイド:
本日は、サエキさん、そしてアルバムに参加されたボーカロイドPさんの濃い答えをいただきました。では、今回はこの辺りで。「ニューウェイヴほぼ30周年」の続編インタヴューもよろしくお願いします。
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