テクノポップ/アーティストインタヴュー

「初音ミク sings ニューウェイヴ」制作秘話(5ページ目)

ニューウェイヴ・オムニバス『KINGソングス of ニューウェイヴ』と合わせて発表された『初音ミク sings ニューウェイヴ』の発売を記念して、「ニューウェイヴほぼ30周年」の企画をされたサエキけんぞうさん、そして初音ミクのボーカロイドPの方々にニューウェイヴへの思いを語って頂きました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ぶっちぎりPさん

ガイド:
ついにPさん!お名前の由来を教えてください。

ぶっちぎりP:
ニコニコ動画に「ぶっちぎりにしてあげる♪」というパロディ曲を投稿したときに誰かが名前をつけてくれたようで、それをそのまま使わせていただいています。

ガイド:
得意分野とかあれば・・・

ぶっちぎりP:
シンセだけで作れる賑やかな曲なら何でもという感じです。ゲームミュージックを聴いて育った影響が大きいようです。

ガイド:
今回の楽曲と、ニューウェイヴについての思いを述べてください。

ぶっちぎりP:
後から遡って聴いたくちなのですが、どの曲もまったく古くなくてむしろ今作られている曲以上にさえ新しいのは、それだけ人間がどの時代にも常に抱え続けている何かについて歌っているからなのかな、と思ったりします。

kihirohitoさん

ガイド:
kihirohitoさん、お名前の由来は?

kihirohito:
私の場合は特にP名という感じではないのですが、単にネット上のコンテンツへのログインIDとして使っていたもので、あまり深い意味はありません。途中で変えたいとも思ったのですが、タイミングを逸しました。

ガイド:
選曲はどのように?

kihirohito:
「Aunt Sally」については、以前別の企画(凍結中)のためにカバーした曲で、今回のアルバムの雰囲気に合わないのではないかという不安がありましたが、サエキさんに「前にこんな曲をやりました」と伝えたところ、採用されてしまいました。「20世紀の終わりに」は、「カバーするならヒカシューとかがやりたいです」と最初に言っていたので、必然的に私の担当となりました。

ガイド:
得意分野や目指すものはあるのですか?

kihirohito:
ボーカロイドに限らず、動画制作やバンド活動や脚本の執筆やイベントの企画等、目に付くところは次々と手を出してしまい収拾がつかなくなっている感もありますが、特に何を目指すというわけではなく、その時思いついたことをやっているとしか言いようがない状況です。

ガイド:
今回の楽曲と、ニューウェイヴについての思いを語ってください。

kihirohito :
80年代の日本のニューウェイヴシーンからの影響は、まだ少年であった私にとって絶大なものでして、「ニューウェイヴ的なるもの」が最早意識下に沈殿してしまい、表層的には違うことをやっていても何か体からにじみ出てしまうのではないか、とそんな気がしてなりません。ヒカシューは、レコード店で太田螢一画伯のジャケットを見て初めて「ジャケ買い」をしました。音楽への入口はご多分に漏れずYMOからですが、バンドサウンドに傾倒していくきっかけはその時のヒカシューからとなります。その後、ハルメンズやP-MODEL、東京ロッカーズ等を聴き漁り、関西勢は少し後になってからだったのでINUもAuntSallyも既に解散済でしたが、この二つのバンドは当時本当に衝撃的でした。
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