中学生はレーティング制度を知っているか
過激な表現の含まれるZ指定タイトルは、店頭では他のゲームと区別されて陳列し、18歳未満には販売しない取り決めを業界内でしています。(イラスト 橋本モチチ)
やりくり君:中学校入ってからぐらい?
マニア君:俺も俺も。
スポーツ君:小学校……小5だ! 小5の時に、PSPを買おうってなって、モンハンを買って。
ファミリーさん:小6かな?
やりこみさん:小6ぐらい?
しずかさん:そう、それぐらい。
ガイド:モンハンは、15歳以上対象のゲームだっていうことは、知ってる?
生徒一同口々に:知ってます(笑)
ガイド:あ、それは知ってて、遊んでるのね?
スポーツ君:でも、あれじゃないですか、対象だから。
ガイド:そうそう、いけないことじゃないんだけど、対象年令について知ってるのか、そもそも全くそういうことが世間で知られてないかに興味があったの。で、ご両親も対象年令のことは知ってる?
ファミリーさん:知ってますね。
生徒一同うなずく
ガイド:じゃあ、対象年齢も知ってて、それでも内容を見てまあいいかということになって、購入したってことかな?
ファミリーさん:そうですね。
ガイド:先生方はご存知でした? モンハンの対象年齢のこと。
女性教師:知らないですね。そうなんだって、今初めて知りました。
ガイド:みんなは、CEROのレーティング制度っていうのは知ってるの?
やりくり君:セロ?
生徒一同、顔をみあわせる
スポーツ君:あの、ABCDZってヤツですか?
ガイド:そう、そう。そのアルファベットの意味は知ってる?
生徒一同うなずく。
ガイド:CEROっていう言葉は知らないのかな? コンピューターエンターテインメントレーティング機構のことなんだけど。
やりこみさん:分からない。
ファミリーさん:うん、知らない。
ガイド:アルファベットで対象年齢が区分されているというのを分かった上で、DとかZのゲームも遊んでる?
スポーツ君:そうですね。
ガイド:コール オブ デューティーとかすごいじゃない、銃声がバンバンッて、人もたくさん死んで。
スポーツ君:はい、すごいっす。
ガイド:そういうのを見てご両親が何か言ってくるということはある?
スポーツ君:うちはないですね、画面見ても何も。
やりくり君:うちも特に。
ガイド:買うのは自分でお店に行って買うの?
スポーツ君:お兄ちゃんが買ってくるんで、それを遊んでます。
やりくり君:僕は自分で買ってます、PSPのグラセフとか。
ガイド:お店で年齢確認はされない?
やりくり君:されないところで買ってますね。
ガイド:制服で買ってるの?
やりくり君:あー、私服でいきますね。
女性教師:それはいけないことなんですか?
ガイド:正確に言うと、彼らがプレイしていることがいけないというより、彼らに販売しているお店が、業界のルールを破っているという意味でいけないお店ということですね。子供達を保護する為に、Z指定という、暴力などの過激な表現のあるゲームは18歳未満には売らないというように業界で決めてるんです。保護が行き届いていないという意味で言えば、彼らはどちらかというと被害者であると言えます。
で、お店の話と別個の問題として、対象年齢をはずれたゲームを遊んでいいのか、悪いのかというのは、最終的にはご家庭で判断いただくというのがまずは筋だと思います。あくまで対象年令ですから。ただ、話を伺う限りだと、レーティングやゲームの中身をある程度理解した上で、なおかつ購入しているというのが実態のようですね。
男性教師・女性教師:なるほど。
レーティングに関しては、かなり彼らの理解度は高く、分かった上で年齢対象外のゲームも遊んでいるというようです。また、それを隠れて遊んでいるというよりも、ご両親の了解を得て遊んでいるという点も、意外といえば意外でした。ゲームが好きな彼らだからこそ、レーティングについてもゲームに触れる機会の少ない学校の先生よりも詳しいという状況が垣間見えます。さて、まだまだ彼らに聞いたことはたくさんあるのですが、今回はここまでです。次回後編、ソーシャルゲームや、ゲームの課金になどについても聞いていきます。
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