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世界を席巻する中尺・長尺パターに注目!

2011年の全米プロでは、歴史上初めて、キーガン・ブラッドリー選手が中尺パターを用いてメジャー大会に勝利しました。シニア向けと思われていた中尺・長尺パターの使用プロが増え、優秀な成績をあげて注目されています。今年、ツアーを席巻した中尺・長尺パターの最新事情を紹介します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

中尺パターがツアーを席巻!

中尺

今年、注目された中尺・長尺パター。シャフト長が長くなるのに伴いグリップも長くなり、長尺パターは2つに分かれている

2011年のアメリカPGAツアーも終了。

今年のツアーの傾向として、特に印象に残ったのは、中尺、長尺パター使用者の活躍です。
夏場には、三週連続で中尺や長尺パターを使用するプロが優勝。中でもキーガン・ブラッドリーは、全米プロに勝利し、メジャーで初めてお腹で固定して使用するパターでの優勝となりました。

その前の週は、WGCブリヂストンインビテーショナルに、アダム・スコットが長尺パターを使用して優勝。当初は、背が高く、二枚目然とした彼が、シニア層に人気の長尺パターを使用することに違和感を感じましたが、今シーズンの中尺、長尺パターの隆盛をみるとそうした認識を改める必要がありそうです。

中尺パターの使い手といえば、今年最終戦まで賞金王の座を争った新鋭、ウェブ・シンプソンでしょう。中尺は大柄なシンプソンによく似合っていると思います。今季二勝ですが、勝負どころの長いパットをスコンスコンと入れていたことが記憶に新しいところです。
シンプソンを最終戦の優勝で逆転し、史上初の米欧両ツアーでの賞金王となったルーク・ドナルドは、世界屈指のパットの名手。ドナルドは、一般的な長さのパターを使用しています。中尺パターと伝統的な長さのパターが、最後の最後まで熾烈な賞金王争いをしていたわけです。

ツアーでの中尺、長尺パターの人気を裏付けるのが、トッププレーヤー、フィル・ミケルソンの中尺パターの使用です。ミケルソンといえば、32インチの短いL字型パターを腕を伸ばしてハンドファーストに使うのが有名。お腹にグリップエンドを固定して使用する中尺パターとはかなりスタイルが変わりますが、ウィークポイントであるショートパット克服の切り札になるかもしれません。

あまりの実績の良さに、これらのパターを、ゴルフルールをつかさどるR&Aが制限するルールが出るのではないかという憶測が出たほどです。この点に関しては、使用する選手の活躍いかんによっては、今後も予断を許さないでしょう。

トーナメントでプロが使用し、パットが吸いこまれるようにカップインしている様を見てか、アメリカでは、すでに中尺、長尺パターの売り上げが前年を大きく上回り品切れ気味になっているとか。

ちなみに、ご存じのように以前から中尺、長尺パターは一定の人気がありました。中尺パターは、ビジェイ・シンなど有名プロも使用しています。
長尺パターは、パッティングの際に手がしびれたり動かなくなる病気、イップスの対策としてシニアゴルファーを中心に使用者が存在していました。

中尺パターは、ベリーパター。長尺パターはロングパターとも言われます。
長さについて、厳密な定義は無いようです。
中尺パターは、38インチから45インチくらいの事を言うようですが、市販されているもので多いのは41インチと43インチです。キーガン・ブラッドリーは少し長めの46インチ強の中尺パターを使用しています。
長尺パターは、48インチが多いようです。アダム・スコットは50インチのものを使用。背の高い外国選手は少し長めになるようです。

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