眠りの基本を学べる睡眠に関する資格・検定
1つでも資格を取ると、睡眠に関する理解がとても深まります
<目次>
睡眠改善インストラクター
日本睡眠改善協議会は、快適な睡眠を得るための具体的な知識と技術を世の中に発信し、人々の睡眠を改善するためにつくられた組織です。「睡眠改善インストラクター」は、この日本睡眠改善協議会が認定する資格です。睡眠改善インストラクターには、科学的事実に基づいた正しい睡眠に関する知識を持ち、それらを睡眠に不満を持つ人それぞれに合わせて指導することが期待されています。
日本睡眠改善協議会が開く3日間の「睡眠改善インストラクター育成講座」を受けて、最終日の認定試験に合格すれば、睡眠改善インストラクターになれます。育成講座は年に2回開催され、定員は各回40名ほどです。費用は受講料が12万円、認定料が1万円です。
睡眠改善インストラクター育成講座で行われる講義の内容は、睡眠改善学総論や睡眠中の生命現象、睡眠と生体リズム、睡眠環境、子どもと睡眠、社会と睡眠、睡眠障害、睡眠改善技術、睡眠相談・評価技術などです。講師は、日本睡眠改善協議会の白川修一郎理事長をはじめとして、睡眠に関する日本のトップレベルの研究者ばかりです。
講義のテキストは、日本睡眠改善協議会が編集してゆまに書房が出している「基礎講座 睡眠改善学」です。また、副読本として、岩波新書の「快適睡眠のすすめ」(堀忠雄・著)と、ゆまに書房の「応用講座 睡眠改善学」が使われます。講座に参加するに前に、これらの本を読んでおくと理解が深まり、認定試験に通りやすくなるでしょう。
睡眠改善インストラクターの上の資格として、「睡眠改善シニアインストラクター」や「上級睡眠改善インストラクター」などがあります。興味がある方は、睡眠改善インストラクターとしての実績を積んで、挑戦してみてはいかがでしょうか。
睡眠健康指導士
睡眠健康指導士とは
睡眠に関する正しい睡眠知識を一般の社会人に伝えて、日本国民の健康の増進に貢献することを目的として、2009年に「日本睡眠教育機構」が設立されました。「睡眠健康指導士」は、この日本睡眠教育機構が認定している資格です。睡眠健康指導士には、身近な人々に正しい睡眠知識の大切さを伝えていくことが期待されています。
日本睡眠教育機構が開く6時間相当の初級睡眠健康指導士養成講座を受けて、講座の後の認定試験に合格すると「初級睡眠健康指導士」になれます。講座は、年に数回開催されています。費用は一般が2万2~5千円、学生が1万1~4千円です。資格認定期間は3年です。
睡眠学入門講座で行われる講義の内容は、睡眠の基礎知識、睡眠と環境、睡眠健康のポイント、不眠の認知行動療法などです。講師は、睡眠の研究を行っている大学の教官を中心に、国内のトップレベルの研究者が務めます。
睡眠健康指導士初級の上の資格として、「上級睡眠健康指導士」があります。これは、2日半で行われる上級睡眠健康指導士養成講座を受けて、認定試験に合格すると与えられます。上級の講義では、睡眠と時間生物学や夢の意味、パワーナップ、高齢者・子どもの睡眠、睡眠と労働などを学べます。受講料は、学生が5万4~7千円、一般が10万8千~11万1千円、睡眠健康指導士初級認定者が8万7~9万円です。資格認定期間は3年です。
睡眠検定
睡眠検定とは
「睡眠検定」は、上で紹介した睡眠健康指導士を認定している日本睡眠教育機構が行っている検定です。この睡眠検定は、正しい睡眠知識の普及をはかるため、本やウェブで睡眠に関する知識を学び、その睡眠知識のレベルを評価するものです。
睡眠検定には、入門編と3~1級があります。入門編では、睡眠についての一般常識レベルが問われます。日本睡眠教育機構が販売している「睡眠学入門ハンドブック」や、睡眠健康大学のコラムのレベルです。
3級は睡眠の科学的基礎レベル、2級は睡眠の科学的基礎および睡眠知識の応用と指導レベル、1級はおもな睡眠障害とその予防の仕方、睡眠薬の効用と注意点など、医学的知識レベルを含みます。
睡眠検定は、ウェブ上で受けられます。試験は○×式の問題が10~80問出題され、制限時間は5~40分です。正答率80%以上で合格します。試験問題は、入門編が「睡眠学入門ハンドブック」から、3~1級が「医療・看護・介護のための睡眠検定ハンドブック」から出題されます。受験料は、入門編は無料、3級が500円、2級と1級は1000円です。3級以上を受験する際には、事前に「睡眠健康大学」への登録が必要です。
【関連サイト】
- 睡眠改善インストラクター(日本睡眠改善協議会)
- 睡眠健康指導士(日本睡眠教育機構)
- 睡眠検定(日本睡眠教育機構)
- 睡眠健康大学
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