カーメンテナンス/車の修理

クルマのキズやへこみは、どこまでDIYで直せる?(2ページ目)

クルマに乗っていると、うっかりバンパーを擦ったり、ぶつけたりということもあるが、その場合の修理はどこまでDIYで対応できるものか? その見極め方について紹介する。

執筆者:宮島 小次郎


軽いキズなら、コンパウンドで落とせることも


キズ

キズが浅ければ、コンパウンドで磨くだけでも、かなりのレベルまで仕上げられる

次にクルマを擦ってついてしまったキズについてですが、見極めのポイントとなるのは、キズが塗装の下のアンダーコートにまで達しているかどうかという点です。キズの状態をよく観察し、表面の塗料とは違う色の塗料(主にグレー)が出ていないかを確認してみてください。

キズがアンダーコートにまで達している場合は、再塗装が必要となりますので、自分では補修をしない方が無難です。逆にキズが浅く、クリアコートや表面の塗装で収まっているレベルであれば、コンパウンドで磨いてキズを目立たないようにすることができます。

コンパウンドで磨くのにも、ある程度のコツとそれなりの時間は掛かりますが、塗装などと比べて素人が行っても失敗をしにくいので、チャレンジしてみる価値はあると思います。コンパウンドでキズを磨く際のコツは、力を入れすぎず、コンパウンドの目を段階的に細かくしてゆき、少しずつ表面を整えることです。

深いキズを消すためには、荒目のコンパウンドが有効ですが、慣れないうちはあまり表面を平滑に仕上げることにこだわらず、少しくらい跡が残こることには目をつぶって、最終的に表面を鏡面に仕上げることを目指して、なるべく細目のコンパウンドで作業した方が、仕上がりはよくなります。

逆にキズがアンダーコートを越えて、鉄板にまで達している場合は、注意が必要です。そのままにしておくと、ボディに錆が発生してしまうからです。そんなときは多少、見栄えは悪くなりますが、とりあえず応急処置としてタッチペンなどでキズを埋めておくと、錆を防止することができます。

結論としては、自分で行う補修はコンパウンドで磨けるレベルのキズまでにとどめておく、というのが無難なところです。カンスプレーなどによる塗装は、相当熟練してからでないと、後悔することになるだけです。塗装を行うのは、タッチペンレベルの補修までと考えておくのがいいかと思います。
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