哲学的思考により近い弁証法

革新的ビジネスモデルの立案に弁証法を

革新的ビジネスモデルの立案に弁証法を

弁証法とは、ドイツの哲学者ヘーゲルが考えたもので、「世界や事物の変化や発展の過程を本質的に理解するための方法」とされます。基本的には、物事には対立があり、それらを統合したより上位の概念が生まれていく、という過程をとります。

たとえば、「赤」について考えてみましょう。

世界が赤色だけで成り立っているとしましょう。赤色だけの世界に、色はあるでしょうか? 赤色という色がある? いえ違います。赤一色しかないわけですから、色という概念自体がないはずです。すべてが赤色なのですから。

そこに、青という色が混ざったら、どうでしょうか。青は、赤色と相容れない対立する色です。しかし、青が対立することによって、我々は初めて赤の他に青がある、この違いとはなんだろう? そうか、上位の概念として「色」というのが存在するはずだ、と気づくのです。

別の例を挙げましょう。

「生」と「死」は対立する概念です。しかしどちらか一方しか無い世界、たとえば「死」がない世界では、ずっと生き続けられてしまうわけですから、「生」しかありません。生だけしか知らない世界では、寿命や時間といった概念がないかもしれません。死というリミットがあることで、初めて生と死の対立から、上位の思考が出てくるのです。

ビジネスでも使える弁証法

「ビジネスに弁証法を応用しよう」という本がいくつか出版されています。ビジネス環境がとても流動的な現在においては、大局観や歴史観といったものが見直され、先を読み次世代のビジョンを示す力がリーダーには要求されています。

弁証法を用いることで、このようなビジネスの流れを大局し、次の時代の新しい概念を打ち出したり、新しいビジネスモデルを考えることに利用できます。

たとえばgoogleなどは、今まで矛盾すると思われていた概念を上位のレイヤーで統合していくことで、革新的なサービスを産み出してきたといえます。



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