ステーショナリー・文房具/鉛筆ブランドの歴史とフラッグシップモデル

コーリンの歴史と鉛筆(2ページ目)

コーリンの歴史と、代表的な鉛筆を紹介します。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド

日本の技術力を象徴する機能美

帯の色で硬度がわかる鉛筆「ハイピアス」

帯の色で硬度がわかる鉛筆「ハイピアス」 復刻版がいよいよ登場!4H~5Bまで11硬度、よく使うHBが2本の12本入りです。1764円

前のページでも触れた通り、鉛筆においては“舶来物=高級品”、“国産物=粗悪品”というイメージが根強かった。それが事実だった時代もあったが、技術大国がその状態に甘んじることなく、1960年代後半に入ると、三菱鉛筆からは「Hi-uni」、トンボ鉛筆からは「MONO100」という高品質な鉛筆が発表された。もちろん、コーリン鉛筆も追随。それが「Hi pierce(ハイピアス)」である。

高品質の秘密は、「Hi-Dメソード」による超高密度の芯。超微粒子の特殊物質を加えつつ、化学処理超高圧により成型している。さらに9H~6Bの17硬度を展開しながら、硬度によって頭の帯部分の色を変えるという仕様を採用。ユニバーサルデザインの走りとも言える工夫を取り入れている。そんな機能美が市場に受け入れられ、「ハイピアス」は鉛筆だけに留まらず、芯ホルダーとしても展開された。

日本では姿を消していたが、コーリンブランドの日本再上陸と同時にフラッグシップモデルとして投入され、堅調に人気を拡大している。長時間使っても負担にならない形状や軽量感など、今でもかなりの完成度。豊富な硬度に加え、芯の色も黒と茶の2色がラインナップされている。

【関連リンク】
コーリン

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