介護・福祉業界で働く・転職する/介護・福祉業界の仕事

介護職員の年収と待遇(2ページ目)

介護職員として働く場合、気になるのは年収や待遇です。施設系(特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型病床群 )と在宅系(訪問介護、訪問入浴、デイサービスなど)に働く正社員(常勤労働者)とパート(短時間労働者)の給与をデータと比較しながら参考にしましょう。

井上 ルミ子

執筆者:井上 ルミ子

介護・福祉業界で働く・転職するガイド


しっかりチェックしょう介護職員の待遇

報酬以外の待遇によっても働きやすさは違ってきます。毎月勤務が組まれる際、ある程度自分が希望した日に休日になるよう希望休を配慮してくれたり、有給休暇取得に理解のある職場もあるでしょう。そこで年間休日数、有給休暇の消化率、希望休について、時間外労働の状況、研修制度の有無、交通費の支給額、退職金制度の有無、昇進・異動なども確認しておくとよいでしょう。

■年間休日数
一般的な年間休日数は、年間52週×週休2日(土日)=104日です。厚生労働省の2010年就労条件総合調査結果の概況では、全企業平均の年間休日数が106.4日に対し、医療・福祉分野は110.3日です。これは医療分野が含まれており福祉分野のみの平均年間休日数ではありませんが、事業所によっては110日に近い休日数のところもあります。

■有給休暇の消化率

全企業平均の取得日数8.5日、取得率47.1%に対し、医療・福祉分野は取得日数6.4日、取得率44%と低め。休日要員を抱える余裕のない事業所が多いのも事実ですが、なかには有給休暇を計画的に取得してもらったり、交替で連休を取る工夫をしている事業所もあります。

■希望休について
月単位で休日や勤務時間帯などが違います。前月に勤務表が作成されますが、職員間で希望日程が重なった場合など調整が必要となります。多くの事業所では、月単位で休みを希望する日数に制限をもうけ職員間で平等に希望した日程の休日が取れるよう調整しています。

■時間外労働の状況
施設は交替勤務制で業務を引き継ぐことが可能で、訪問介護も指定時間内で業務を終わらせるなど、基本的な日常業務は時間内で終わるよう設定されています。 しかしアクシデントがあった場合や委員会活動やフロア会議など日常業務以外の活動が含まれる場合、さらにはイベントやレクリエーション準備など時間外での対応が必要な場合もあります。

研修制度の有無
介護の質向上をめざし、研修や資格取得を促している事業所が多くなってきました。なかには研修費の一部や資格取得に向けた費用負担をする事業所もあります。

■交通費の支給額

交通費には上限が設定されている場合がありますので、自分が通いやすい通勤手段との兼ね合いを確認しましょう。

■退職金制度の有無

福祉施設は退職手当金を支給することが必須とされ退職共済などに加入しますが、民間企業で運営される事業所についてはさまざまです。

■昇進・異動

入所系に多い組織形態としては、現場の介護職員、彼らをまとめるフロアリーダーさらには全体をまとめる総括リーダーなどで成り立っています。通常は責任に合わせて手当てが支給されます。また介護職員の経験を積んだ後、サービス提供責任者、相談員、介護支援専門員など他の職種を目指すことも可能です。

異動は、運営を活性化させるため定期的にフロア間異動を行うのが一般的です。別事業所へ異動することもありますが、その際は、勤務時間帯が変ったり、夜勤業務がなくなり手当がのぞめない事業所もありますので事前に確認しておきましょう。

以上を参考に、求人条件と自分のライフスタイルや将来構想に合っているかを検討していきましょう。
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