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「敷金」を考える~借主が負担するべき原状回復は?(2ページ目)

トラブルを起こしやすい敷金問題の原因は、どの修繕を誰が負担するのかの明確な基準がないことだと前回までにお話しました。でも、国交省のガイドラインによって、ある程度の指標は出ています。その基準を知っておくと、かなり役立ちます。

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

賃貸・部屋探しガイド


ガイドラインは法律ではない!


これまで、国交省によるガイドラインの考え方や借主の原状回復義務について紹介してきましたが、このガイドラインはあくまでも法律ではありませんので、貸主がこのガイドラインに従っていなくても罰せられることはありません。
逆に、あまりしつこく退去するときの原状回復のことを言うと、「この入居希望者はうるさそうだから、部屋を貸すのをやめようかな」と貸主に思われてしまうかもしれません。

でも、このガイドラインが平成10年に示されてから現在に至るまでの約11年間で、こういった考え方は徐々に浸透してきているように思えます。そのため、敷金返還を求める裁判では、原告(借主)の勝訴という判決も出ています。この判決の背景にガイドラインがあることは間違いありません。

契約書

入居する前に交わす賃貸借契約書にしたがって退去時の敷金精算は行われる



また、近年では原状回復トラブルを未然に防ぐためには、最初に交わす賃貸借契約がいかに重要であるか、と言われています。特に、契約書に明記された「特約」と言われる条項の内容が、その後の賃貸生活を大きく左右するものになっています。


そこで、賃貸借契約書のあり方を詳しく知り、敷金トラブルを未然に防ぐための知識を付けましょう。
その記事は次回お届けしますので、お楽しみに!

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