紅茶/紅茶の楽しみ方

もてなす悦び展 テーマは”お茶会”(2ページ目)

ニューヨーク在住の美術品蒐集家でもあるデイヴィーさん夫妻のコレクションから、お茶会をテーマに展示。美術工芸品という作品としてだけでなく、コレクションを用いたおもてなしの空間として、訪れる人を迎えてくれます。ティーカップ&ソーサーのコレクションも充実。

桑原 珠玉

執筆者:桑原 珠玉

紅茶ガイド

ジャポニズムの茶会

美術工芸品というのは、絵画や彫刻を鑑賞するのとは違って、生活により近く思われます。この展覧会では19世紀後半頃を生きた人たちが、どんな食器を使ってお茶会をしていたのか、そのシーンも垣間見れるような素敵なテーブルセッティングで迎えてくれます。

午後のお茶会は英国上流階級から始まった社交のひとつ。19世紀末から20世紀初頭のジャポニズムの陶磁器や銀製品で構成されたテーブルから当時の優雅な会話も聞こえてくるようです。
カトラリーはゴーハム社製で草花文。

カトラリーはゴーハム社製で草花文

ミントン社(英国)の花唐草文ディナーセット、シルバーに金彩を施した竹梅文のティーセット、リモージュ製(フランス)の竹に鳥文のトレイ、ウェッジウッド社の笹に桜文のワインクーラーなど。

伊万里の影響を受けた文様や、花鳥文も見られます。

伊万里の影響を受けた文様や、花鳥文も見られます

この空間の別の場所には、ティーカップ&ソーサーが20点以上も並びます。カップの形状や絵付け、ハンドルの装飾に特徴あるものが多数見られます。サイズは全体的に小ぶりのものが多い。
どれが好きかなって、自分テイストのティーカップを選ぶつもりでみるうちに真剣に細部にまで見ることになるでしょうね。

 

当時のモード エレガントなティーガウン

日本製のティーガウン。

日本製のティーガウン

午後の紅茶の習慣、ジャポニズムの流行に合わせるようにして、当時 流行ったのがティーガウン。展示の衣装は、日本で制作されたものらしく、菊の刺繍が肩のあたりから裾の上まで流れるように施されています。素材はシルクで色あせていない上品なピンク色。

 




英国陶磁器に見るジャポニズムの影響

展示室には、当時ジャポニズムの影響を受けて作られた英国の陶磁器も展示。ミントン社に残るパターンブックと照らし合わせながらの鑑賞もできます。

【展覧会情報】
もてなす悦び展
会期:2011年6月14日(火)~8月21日(日)
開館時間:火・土・日・祝 10:00~18:00、水・木・金 10:00~20:00
休館日:月曜日 ※7月18日、8月15日は開館
会場:三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
観覧料:大人 1200円、高校・大学生 800円、小・中学生 400円

■関連リンク 三菱一号館美術館

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