レーズンのクグロフ
レーズンのクグロフ
いろいろな国の要素が感じられる現代アメリカのパン。クグロフはフランスはアルザス地方の伝統のパン菓子ですが、ロバートさんの実家、スイスで60年以上続くベーカリーでも作られていたそうです。卵とバターのおいしさにパン的な発酵の香りを生かすために中種法で作られます。焼き上がりの香りも大切に考えるため、クグロフ型にもオイルではなくバターを塗っておきます。
レーズンのクグロフの成形と焼成
レーズンは、前日からブランデーに漬けて旨味を引き出しています。生地をしっかりつなげてからほどよい固さのバターを、そして最後にレーズンを入れ混ぜるのがコツです。
生地が出来上がってからは、丸めなおさず中心に穴を開けるだけ。「祖父はヒジで穴を開けていたけれど、それはできないから麺棒で」と受講者を笑わせるロバートさん。
国境を越えて長く愛されている伝統のクグロフ。日本のパン屋さんでもよく見かけるようになりましたね。
ウォルナッツとフロマージュのブリオッシュタルト
ウォルナッツとフロマージュのブリオッシュタルト
ブリオッシュ生地にチーズクリームとクルミを入れた、キッシュのようなsavory bread(総菜パン)です。中種法で作った香りの良い生地を型に敷いてチーズクリームを絞って焼きます。チーズクリームはマスカルポーネに刻んだクルミ、全卵、小麦粉と砂糖を加えたもの。最後にグリュイエルチーズとハムをトッピングします。ボリュームたっぷりで昼食に良さそうですね。
レーズンペーストとハーブのブリオッシュ・サレ
レーズンペーストとハーブのブリオッシュ・サレの成形
オレンジジュースで薄めたレーズンペースト、セージ、パルメザンチーズを巻き込んだ渦巻き型のブリオッシュです。焼く前にフルール・ド・セル(天日塩)、ローストガーリックをトッピングしています。
非常にリッチなハラハラとした食感はバターを折り込んでいるから。生地の層が縦方向に伸びているのが特徴です。冷めてもバターとガーリックとセージが香り立ち、食欲をそそります。塩味の中にレーズンの甘味が生きているリッチなお総菜パンでした。
レーズンペーストとハーブのブリオッシュ・サレ
その他のパンとお菓子
この他に、塩分をカットしポーリッシュ種と中種で旨味の足りなさを補った全粒粉のロールパンや全粒粉ベーグル、キヌアを使ったヘルシーなパンがある一方で、チョコレートカップケーキやマスカルポーネとフィグペーストでしっとり感を出したコーヒーケーキなど、トレンドのお菓子も紹介されました。全粒粉や種子、ナッツ、ドライフルーツを多用したパン、パン屋さんならではの素朴な焼菓子は日本のベーカリーにも増えつつある注目アイテムです。
左上から時計回りにウォルナッツの全粒粉ベーグル、レーズンと全粒粉の 減塩ソフトロール、フィッグトマスカルポーネのコーヒーケーキ、ウォルナッツの チョコレートカップケーキ
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