埋もれない商号を
ありがちな会社名ランキング
次に商号(会社名)を検討するにあたり、ヒントになる項目を解説していきます。
株式会社東京商工リサーチが企業データベース260万社の商号データを分析した調査によると、商号で最も多かったのは「アシスト」の429社。2位が「ライズ」と「サンテック」で各382社。以下、表のように続きます。
また、単にアルファベット3文字の羅列のような商号(会社名)も多いものです。このような世間に多い会社名をつけてはいけないということではないですが、消費者や取引先の印象に残る会社であるためには、なるべくなら埋もれることのない個性的な商号(会社名)をつけたいですね。
<参考情報>
株式会社東京商工リサーチ記事 「データを読む」
SEO対策も意識する
以前は消費者などが商品・サービスを提供する会社を調べる際に電話帳を通じて調べることが多かったため、あいうえお順の「ア」から始まる会社名をつけることが有利といわれたこともありました。現在においては、同様のケースではweb検索することが多くなりましたね。商号(会社名)を検討するにあたっても、消費者が商品・サービスをweb検索するにあたり、どういうキーワードで検索するかを考えて決定するという視点もあります。商号(会社名)自体がSEO上、有利になることもあるからです。
また、アルファベットを使用した商号(会社名)の場合、会社名をあらかじめ知っている方がWeb検索する場合、カタカナで検索してくることが多いかと思います。あらかじめWebサイトにはカタカナ表記の社名も一緒に記載しておくなど工夫が必要になります。
イメージ、音の響き
会社名自体、マーケティングを意識するという視点もあります。商号(会社名)自体で目指すターゲット顧客層に訴えかけるイメージ像を作るということも考えてみましょう。
音の響き感でいうと、濁音から入る商品・サービスは男性的なイメージに聞こえることが多いです。缶コーヒーでは、「ジョージア」「ボス」などは力強い印象を与えます。逆に女性を主要ターゲットとした商品・サービスの場合、やさしい感じ、エレガントなイメージを醸し出す音のものをつけることが多いですよね。商号(会社名)についても同じような視点を意識すると効果的です。
経営理念、由来を語れるか
商品・サービスが売れるかどうかの大事な要素に「どんなコンセプトか」ということがあります。そして、コンセプトの前に必ず何を目的に事業をするのかという経営理念があるはずです。取引先や社員に会社名の由来を聞かれたとき、社長自身が熱く経営理念を語ることができるように、商号(会社名)にも経営理念を入れておくのもオススメです。
楽しみながらふさわしい商号(会社名)を
一度、命名した商号(会社名)は、そう簡単には変えるものではありません。その意味からも商号(会社名)をつける作業は難しいし悩むものです。ただ、あなたが会社設立して目指したい目的がハッキリとしているなら、自ずと浮かんでくるものではないでしょうか。楽しみながらあなたの会社にふさわしい商号(会社名)を考えてみてくださいね。