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100万円切りも出ている!?ミッドシップポルシェ(2ページ目)

マツダロードスター(現行)やホンダS2000などでも100万円台がざらにある中、ポルシェボクスター(旧型)も同価格帯にある……そう考えると、俄然おいしく感じられます。しかも中身は「いかにもポルシェ」。人生に一度はポルシェオーナー、と思うなら今こそチャンス!?

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

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見方を変えれば「911のミッドシップ版」!?

先述したように、911より400万円も安く抑えられているボクスターですが、それには当然わけがあります。それはフロント部分の多くを、911(タイプ996)と共用していたためです。涙目と言われるヘッドライトをはじめ、スピードメーターやタコメーター、水温計、時計、ライトスイッチ、ハザードランプ、オーディオスイッチ、パワーウインドウスイッチ……まぁトヨタ車をはじめ国産車からしてみれば「当たり前」と言われるかもしれませんけれど。

ポルシェボクスター インテリア

重なり合う3連メーターが特徴のコックピット。ボディカラー同様、インテリアカラーが豊富な色から選べるだけでなく、レザー、ウッド、カーボン調パネルなど素材も選べました。またオプションでBOSEサウンドシステムも用意されました

しかし、こうした部品共有化を、視点を変えて捉えてみると「ボクスターは911のミッドシップ版」と解釈することもできます。え、強引ですか? しかし私と同じように感じて実際に購入した人も多いのではないでしょうか。だからこそ、これだけヒットしたと私は思います。何しろ、ドライバーズシートに座ったとき、911とほぼ同じコックピットを目の前にすると、やはり興奮せざるを得ません。加えて、リアではなく自分の真後ろにある水平対向の鼓動を聞けば、否が応でも気持ちが高揚してきます。そりゃステアリングを握る手のひらに、心地よい汗のひとつやふたつ、かきたくなりますよ。

もちろん911とは違う面も当然ながら持っています。そもそもキャラクター的には911ほどカミソリ的な乗り味ではないというか、誰もが安心して走れる車に仕立てられています。しかし、そこには誰もが安心して「ポルシェを」走らせられる、ということがあるのは言うまでもありません。ポルシェの技術者たちは、いつでも911並みのカミソリ味が味わえるようなエンジンやシャーシを用意しつつ、最後の仕立てだけ、マイルドにしたというか。いや、マイルドと書くと誤解を招きますね。何でも切れるナイフにした、というほうがまだ近いかも。

ポルシェボクスター 幌

電動開閉の幌は作動時間が12秒と、かなり早い。骨組みには軽量なマグネシウム合金を採用。また装着できるハードトップも用意されました。また、転倒時にはシートの後ろからプロテクトバーが飛び出るなど、安全性も万全です

例えばMTのミッションは軽量&コンパクト化が徹底されたり、足回りにはアルミが用いられたり、当然ながら低重心化が徹底的に突きつめられるなど「ポルシェとしてのミッドシップの2シーターオープン」が真面目に取り組まれています。ですから本来は、もっと価格がアップしても不思議ではないのですが、先述の通り、部品を共有化することでそれを回避したということなのです。そもそもタイプ996と同時に開発が進んでいますから、共有化しやすかったということもあるでしょう。

つまりボクスターのポルシェ血中度は限りなく濃いわけです。それが100万円台前半で。以前911の中ではタイプ996がお得だと述べましたが、それでも200万円以上はします。一生に一度はポルシェオーナーになりたいのなら(そういう人はたくさんいると思いますが)ボクスターは今、狙い目だと思いますよ。

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。

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