見方を変えれば「911のミッドシップ版」!?
先述したように、911より400万円も安く抑えられているボクスターですが、それには当然わけがあります。それはフロント部分の多くを、911(タイプ996)と共用していたためです。涙目と言われるヘッドライトをはじめ、スピードメーターやタコメーター、水温計、時計、ライトスイッチ、ハザードランプ、オーディオスイッチ、パワーウインドウスイッチ……まぁトヨタ車をはじめ国産車からしてみれば「当たり前」と言われるかもしれませんけれど。重なり合う3連メーターが特徴のコックピット。ボディカラー同様、インテリアカラーが豊富な色から選べるだけでなく、レザー、ウッド、カーボン調パネルなど素材も選べました。またオプションでBOSEサウンドシステムも用意されました
もちろん911とは違う面も当然ながら持っています。そもそもキャラクター的には911ほどカミソリ的な乗り味ではないというか、誰もが安心して走れる車に仕立てられています。しかし、そこには誰もが安心して「ポルシェを」走らせられる、ということがあるのは言うまでもありません。ポルシェの技術者たちは、いつでも911並みのカミソリ味が味わえるようなエンジンやシャーシを用意しつつ、最後の仕立てだけ、マイルドにしたというか。いや、マイルドと書くと誤解を招きますね。何でも切れるナイフにした、というほうがまだ近いかも。
電動開閉の幌は作動時間が12秒と、かなり早い。骨組みには軽量なマグネシウム合金を採用。また装着できるハードトップも用意されました。また、転倒時にはシートの後ろからプロテクトバーが飛び出るなど、安全性も万全です
つまりボクスターのポルシェ血中度は限りなく濃いわけです。それが100万円台前半で。以前911の中ではタイプ996がお得だと述べましたが、それでも200万円以上はします。一生に一度はポルシェオーナーになりたいのなら(そういう人はたくさんいると思いますが)ボクスターは今、狙い目だと思いますよ。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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