クラウド型VSTって何だ?
Cubase上で利用したクラウド型VST
通常プラグインはプラグインのエフェクトやシンセをPCへインストールして使いますが、仕組みだけをインストールして、実際の処理はクラウドで行うというもの。これなら高価で手が出せないプラグインを低価格でレンタルして使うといったこともできそうですし、インストールせずにちょっと試してみるということもできそうです。
さらに可能性を感じるのがiPadやAndroidなどでの使用。現状、これらにプラグインの仕組みはありませんが、ネットを介すことで信号処理できるならPCのプラグイン資産をスマートフォンなどで利用できるわけです。
具体的にどんなサービスがはじまるのか、楽しみなところです。
【関連記事】
DAL第408回:Y2プロジェクトが取り組む「クラウド型VST」
~ 月額制での低価格化やiPhoneへの可能性も ~
無料のオンライン型DAW、ハモラボ
CubaseやSONAR、LogicといったDAWは当然、パッケージを購入して、PCにインストールして使うわけですが、そうしたインストールも不要で、ブラウザ上でレコーディング、プレイバック、ミキシング……といった操作を可能にしてくれるサービスもY2 PROJECTで開発しています。それが現在αテスト中のハモラボというサービス。近いうちにβとして広く一般に公開されることになる予定ですが、これもクラウド型のサービスとなっているのです。現在このハモラボはDAWということを前面に出しているわけではなく「無料オンライン歌声録音サービス」と副題をつけており、ギターの伴奏にみんなで歌声を重ねていく、といった使い方がされているようですが、要は複数トラックにオーディオをレコーディングしていくオンラインMTRなのです。
ユニークなのは、ネット上にデータがあるため、ハモラボユーザー同士で作品を作り上げていくコラボ作業も可能なのです。NETDUETTOとはまったく違う形でのネット・セッションが可能になるわけで、これも今後の音楽制作の手法に一石を投じるかもしれません。
【関連記事】
オンライン上のDAW、ハモラボをヤマハのY2 PROJECTが発表
第425回:ヤマハによる“歌が主体”のオンラインDAW「ハモラボ」
~「ネット上でハモる」新サービスで目指すものとは? ~