テレビ/テレビの基礎知識

テレビを変える2つの技術、4K2K、クリスタルLEDとは(4ページ目)

エコポイント制度が終了し、メーカー各社が赤字を計上……。テレビは終ってしまったのでしょうか? いいえ、テレビは次代の姿を求めて変化の時期に入りました。だから、家電の中でいま、いちばんホットで面白いのがテレビなのです。今回はテレビの次の姿をのぞいてみましょう。

大橋 伸太郎

執筆者:大橋 伸太郎

テレビガイド

両方式のバトルから目が離せない! ポスト液晶の本命はどっちだ?

既存の二方式に対しての優位はわかりました。それでは、有機ELとどっちがポスト液晶の本命なのか?

有機EL(OLED~有機発光ダイオード)は、自発光素子で固有の光の波長を持つためRGBの発色が可能ですが、実はこの有機ELも現在二方式が並び立っているのです。

11V型の有機ELワイドパネルを使った世界初のテレビ「XEL-1」

11V型の有機ELワイドパネルを使った世界初のテレビ「XEL-1」

一つがRGB方式でソニーがXEL-1で採用したRGBの画素が自発光する方式。業界第一位のサムソンがCESで展示した大型テレビもこの方式。もう一つがWOLEDと呼ばれる白色発光するELデバイスにRGBのカラーフィルターを組み合わせる方法。追う立場のLGはこちらを採用します。

 
当初は前者(RGB方式)が主流でしたが、後者は生産に関して既存のテレビ用液晶パネル生産設備が転用しやすい(生産コストを抑えられる)大きな利点があり、現在、サムソンもWOLEDへの転向が噂されています。

画素毎に表示の明るさをコントロールできる点では有機ELもクリスタルLEDも同じです。しかも、白色発光ダイオードとRGBを組み合わせるという着想自体が極めて似通っており、二つの方式間での産業上(生産上)の垣根は実は低いのです。

大型有機ELパネルの生産にいったんは不参加を表明したソニーも、平井新社長がそれを撤回。国内“自前主義”の本家パナソニックも大画面有機ELパネルの国内生産への意欲を表明しました。クリスタルLEDの今後は、大画面有機ELの動向と絡み合い、目が離せません。そう、テレビはこれからますます面白くなっていきそうです。

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