商品になった酒は、すべて賞をとった
ここまで力と思いを注ぎ込んで「感動の酒」造りに励む加藤団秀11代目。造りにも関わるが営業にもどんどん出かける。社長というよりモーレツ営業マンである。11代目が社長に就任してから37年。昭和天皇御大典の儀から84年。栄光の歴史に胡坐をかかず、ブルドーザーのように前進してきた。「山田錦の純米酒では金がとれない」というが、実は、加藤吉平商店、こんなにも名誉ある場で飲まれ賞賛されている。ざっと挙げてみよう。● 国鉄民営化にともなうJR西日本設立時の記念酒(鏡開きに使用)となる
● 各国の公式行事晩餐会酒に選ばれる
● 「梵・超吟」は、皇室献上品
● 「梵・日本の翼」は、日本政府専用機・正式機内酒
● 2004年高円宮杯フェンシングワールドカップ日本大会公式酒
● JAL国内線ファーストクラス搭載酒
● 国際線ビジネスクラス指名NO1の酒
どうだろう。他のメーカーがうらやむ経歴ばかりだ。また、国内外のさまざまな品評会での実績も華々しい。
世界に認められた「梵・氷山」は、デザインも優れている
● 2000年7月国際酒祭り(ロンドン)にて「梵・吟の翼」が第1位グランプリ受賞。2000年12月にはこれを記念して「梵・日本の翼(WING OF JAPAN」に商標変更
● 2002年5月「第14回国際酒祭りin Tokyo」にて「梵・極秘造大吟醸」が「酒芸術大賞」受賞
● 2003年10月全国酒類コンクール古酒部門で「梵・夢は正夢」第1位受賞
● 2004年2005年 全米日本酒歓評会にて「梵・ときしらず」ゴールドメダル受賞
● 2005年 全米日本酒歓評会にて「梵・吉平」ゴールドメダル受賞
● 2005年 全米日本酒歓評会にて「梵・特撰純米大吟醸」連続ゴールドメダル受賞
● 2006年 全米日本酒歓評会にて「梵・夢は正夢」連続ゴールドメダル受賞
● 2008年~2010年サクラメント・サケフェスタにて「梵・夢は正夢」米国輸入日本酒・最優秀酒蔵賞受賞
インターナショナル・ワイン・チャレンジの表彰式にて羽織袴姿で(左は夫人)
● 2008年純米酒鑑評会にて「梵・ときしらず」全国第1位
● 2009年純米酒大賞にて「梵・特撰純米大吟醸」グランプリ受賞
● 2009年純米酒大賞にて「梵・団」最高得点グランプリ受賞
海外での受賞もとても多い
● 2010年インターナショナル・ワイン・チャレンジにて「梵・吟撰」チャンピオン・サケ受賞
酒造りは子育てと同じ。子供に「金」を与えたい
蔵見学の後のきき酒。熟成の違い、タンクの違いで、微妙ながらもはっきりと味わいに差が出る
今年は、シャンパーニュボトルを用いたシャンパーニュ製法の発泡清酒を造る予定もあるとか。海外の要人たちの席で乾杯やカーレースの祝い酒に使われるようになるのもきっと近いだろう。
きき酒のおつまみも気の利いたものが並ぶ
子供に「金」を与えたい。それには、日々の丁寧な造りしかないのだろう。その目にはモーレツ営業マンと真摯な造り手の顔、両方の光が見えた。
最後に、梵が飲めるおいしい福井の宿をご紹介。