センセーションを起こしたイージートーン
ブームを起こしたイージートーン
なぜジムでのトレーニングに相当するような効果を期待できるかというと、理由はそうした不安定さにあります。
筋肉強化もダイエットも
こうしたトーニングシューズは不安定であるがゆえに、一般のシューズでは使うことのないバランスを保つための筋肉も使います。ふくらはぎ、大腿筋はより多く。また、腹筋、足裏、背筋、そして体幹部の筋肉も使うでしょう。さらにバランスを取る運動神経も使います。バランス感覚も鍛えられることになります。筋肉を使うということは、エネルギーも消費するわけですから、フィットネス効果も期待できることになります。製品としては、先発のリーボック「イージートーン」、そしてゆる系のクロックスは全米で人気の「クロックス トーン」を3月11日に発売開始、ニューバランスはバランスボードに乗った感覚をうたった「トゥルー バランス」を発売しました。
ラウンドタイプも続々登場
また、ソールが前後に丸みを帯びたラウンドタイプのシューズが数社から出ています。ソールが丸みを帯びていることによって、自ずと足裏をローリングさせて歩幅も広がり、正しいフォームになり、エネルギーも消費するというわけです。左右への揺れは制御しています。スケッチャーズから、ランニング、トレイル、エクササイズ、ウォーキング等目的別に6シリーズ、ニューバランスから「ロック&トーン」シリーズが発売されています。
タイプによって異なる効果
では、どのくらいのエクササイズ効果があるのか? というと、「ヒップ、太ももの後、ふくらはぎ」の三箇所の筋肉が使う量が、バランスボールに乗った感覚のイージートーンの場合、「28%、11%、11%」(米国デラウエア大学の実験結果による通常シューズ(Reebok HEX Express)との比較検証結果)とアップ、ラウンドソールのスケッチャーズの場合「24%、18%、23%」と発表しており、かなりの差異が見られます。この二つのデータは、比較した対象が異なっているほか、着用期間も異なるでしょうから、単純に比較することはできません。ただ、鍛える目的の筋肉によってどちらを選ぶほうがよさそうか、という目安にはなるでしょう。このデータだけから判断すれば、ヒップをあげたいならイージートーン、脚全体を引き締めたいならスケッチャーズということになるのかもしれません。クッションの良さと安定・安全性能を追求してきたランナー向けシューズの、足に対する過保護状況にアンチテーゼを掲げるこれらのシューズを、上手に利用してください。