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ニノ国のその後とダンボール戦機の逆襲(3ページ目)

レベルファイブとスタジオジブリのコラボで話題を集めたニンテンドーDS用ソフト、ニノ国。ゲーム業界ニュースでは、好調なスタートを切るも出荷過多の為値崩れの心配があること、そして状況次第では、次に発売されるレベルファイブのPSP用新作、ダンボール戦機にも影響があることをお話していました。さて、それから数ヶ月。ニノ国はどうなったのか、ダンボール戦機はどうなるのか、お話してみたいと思います。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

完璧なメディアミックス戦略

ダンボール戦機の図

マンガ、アニメ、プラモ、カード、ゲーム、子供の欲しいもの大集合という感じです。

ダンボール戦機のメディアミックス戦略について、整理してお話してみたいと思います。これがちょっとすごいんです。

まず、2011年1月発売のコロコロコミックでマンガの連載を開始、続いて2月26日にバンダイからプラモデルが発売されました。そして3月2日からテレビ東京で毎週水曜日にテレビアニメがスタート。このテレビアニメ内ではCMが流れまして、毎回アニメの進行にあわせたゲーム画面を使って新しいCMが流れます。これ、すごく上手に男の子の気持ちを刺激します。さらにさらに、4月22日にはバンダイからカードゲームが発売予定です。そして、5月26日にいよいよ、PSP用ソフトのダンボール戦機がレベルファイブから発売という形です。

なんと申しますか、子供達の心をワシ掴みにする気満々といった雰囲気に溢れています。この流れの中、先ほどお話していた流通向けのお披露目と受注開始が1月だったのが、仕切り直しで2カ月ずれて3月頭にもう一度ということになるんですね。というと、なんだかすごくいい頃合だと思いませんか? ニノ国の在庫も大分消化できて、メディアミックスが続々始まって、テレビCMなんかも紹介できて、さあ、これから盛り上がっていってゲームが発売しますから仕入れておいてくださいね、という絶好のタイミング。

元々は、ゲームが発売されてからメディアミックス戦略が盛り上がる予定だったのが、延期されたことで盛り上がったところにゲームが発売されるというシナリオに変わったんですね。

今度こそみんなでいい結果を

PSPの図

モンスターハンターポータブル3rdが発売されて、PSPのハードもかなり売れましたから、その勢いにのって盛り上げていって欲しいですね。(イラスト 橋本モチチ)

ダンボール戦機のターゲットユーザーは主に小中学生だと思われます。モンスターハンターポータブルシリーズで中高生に人気と言われるPSPですが、徐々にユーザー層には低年齢化の傾向も見られ、その受け皿を狙う格好です。

ということを考えると、いくらテレビアニメなどで盛り上がったとしても、やっぱり最初は期待よりも緩やかにスタートする可能性もあります。発売と同時にすぐ買うのは、ある程度お金が自由になる大人のユーザーが多いですからね。

ここまでの大掛かりなメディアミックス戦略もあり、大変にいい風が吹いています。今度こそ、じっくり丁寧に売って、市場を盛り上げ、みんなが納得する結果がでることを期待するばかりです。

【関連ページ】
何故ニノ国は値崩れしそうなのか(AllAboutゲーム業界ニュース)
テクモ営業さんに聞く新規作販売の苦労話(AllAboutゲーム業界ニュース)
売れないゲームが売れない構造(AllAboutゲーム業界ニュース)

【関連サイト】
田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)

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