第3世代Mboxファミリーとは
MboxはAvid Technology(旧Digidesignのことですが、昨年ブランドをDigidesignからAvidに完全に切り替えました)が開発・販売するDTMパッケージで、DAWのソフトウェアであるPro Tools SoftwareとオーディオインターフェイスであるMboxを組み合わせたというものです。初代Mboxがリリースされたのは2002年。当時はUSBオーディオインターフェイスとPro Tools LE 6とのセットでMacとWindowsのハイブリッドであることから大きな話題となりました。
さらに2005年には第2世代となるMbox2ファミリーが登場。こちらは上からFireWire接続のMbox2 Pro、USBのMbox2、Mbox2 Mini、そして再生専用のMbox2 Microと4つのラインナップとなりました。DAWのほうは当初はPro Tools LE 7、その後Pro Tools LE 8がバンドルされ、大ヒット製品となったのです。
そして2010年9月、Avidブランドに切り替った第3世代のMboxファミリーが発表されました。今回は
Pro Tools Mbox Pro (FireWire)
Pro Tools Mbox (USB 2.0)
Pro Tools Mbox Mini (USB 1.1)
と3つのラインナップとなり、ソフトはPro Tools LE 8が継続してバンドルされて発売されたのです。特に上位2機種はマルチポートの入出力が可能でDSPを搭載するなど、これまでのMboxファミリーよりもかなり優れたハードウェアとなっていました。
クロスグレードでPro Tools 9を入手する!?
その一方で、昨年末にリリースされて、DTM界の台風の目のような存在となっているのが、63,000円という価格で発売されたPro Tools 9です。これはPro Tools LE 8のバージョンアップ版という位置づけながら、従来のPro Tools LEがMboxなどDigidesign製品でしか動作しなかったのに対し、他社のオーディオインターフェイスでも動作するようにオープン化が図られたのです。しかも、自動遅延補正機能を搭載するなどプロ御用達のレコーディングシステムであるPro Tools|HDとかなり近いスペックにまで進化したため、多くのプロユーザーでもこれで十分ではないか、という内容になっているのです。
そのPro Tools 9、初めてのユーザーがソフトウェア単品で購入すると63,000円なのですが、第2世代のMbox2または第3世代のMboxの登録ユーザーであれば、クロスグレード版を入手することが可能で、こちらの価格は26,250円とかなり割安になっています。
しかも、前述のPro Tools LE 8のバンドル版のMboxファミリーが最近、急に販売価格が下がっているため、かなりお買い得な状況になっているのです。