ジョギング・マラソン/ランニングシューズ、ウェア、グッズ紹介・選び方

走らなくても足が強くなる、はだし感覚シューズ(2ページ目)

ランニングシューズの種類が豊富になましたが、最近注目されているのは、速く走るとか楽に安全に走るというような、これまで常識的に良いランニングシューズの条件とされていた機能とは異なる目的を持ったランニングシューズです。その中ではだし感覚シューズを取り上げてみました。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

ナイキのはだし感覚シューズ

ナイキundefinedフリーundefinedラン+2のソール

ナイキ フリー ラン+2のソール

足首の強さも可動域も向上
ナイキフリーが登場したのは2004年。前掲のトビー・ハットフィールド氏が開発に着手したのは2001とのことです。
ナイキフリー着用によってどの程度の効果があるのか、ケルンスポーツ大学での実験(100人を対象に、ナイキフリー着用群と通常シューズ着用群を分け、6ヶ月間、週4回、20分~30分運動をした結果、ナイキフリー着用群には下記の効果が確認されたとのことです(通常シューズ着用群には変化なし)。

・足と足首の強さが10~20%向上
・筋肉断面の成長
・足と足首の可動域が5~10%向上
・神経筋バランスが20~22%改善

クッションを残し屈曲を生んだ溝
ナイキundefinedフリーundefinedラン+2の足入れ部。ベロが一体化されている

ナイキ フリー ラン+2の足入れ部。ベロが一体化されている
 

アッパーを二層構造に。内は柔らかく、外は堅固に

アッパーを二層構造に。内は柔らかく、外は堅固に


フリーシリーズの最大の特徴は、ソールに格子状につけられた深い溝だいえます。この溝のために靴を丸められるほどの屈曲性を持ち、足の蹴りだしを十分に行うことが可能です。はだし感覚とはいうものの、現代人の足はヤワでクッション性もないですから、はだし感をほどほどに調整しなければ実用にはなりません。そこで、ミッドソールにはたいへん軽量ながらクッション性の良い素材を用い、アウトソールの耐久性を高めるためのラバーはかかと部や爪先部に必要最小限に使用。アッパー部はソールの屈曲を邪魔しないようなデザインと薄い素材を採用し、足の形状にもなじみやすものになっています。
発売以来、フリーシリーズも改良が重ねられ、ユーザーの声も反映されて初期よりも、日常使用だけでなくランニングトレーニングでの使用を想定したモデルが増えているようです。
現在のシリーズランアップは以下の通りです。

[標準ランニングモデル]
ナイキ フリー ラン+2 / ウィメンズ ナイキ フリー ラン+2 11550円
4月1日発売の最新モデル。中足部のサポート性を高め安定性を向上させています。アッパーは内側をしなやかに、外側は耐久性のある素材で二層構造にし、フィットさせやすくなっているのと共に、きつく締めても血管を圧迫しないように配慮されています。写真でわかるかと思いますが、足を包むアッパーのインナーは甲のベロとサイドを一体化しソックスのような足入れ感を実現しています。
ソールにワッフル上のピストンを配置するなどクッション性能が高い。ヒール部は中央部に圧力がかかったときに少し落ち込んでショックを受けとめるクッショニング機能を持っています。
普段履きから本格トレーニングまでとのことですが、前モデルのフリー ラン+ではいきなり長距離を走って故障したというような話もあります。はだしに近いということは、現代人にはそれだけ負荷が多くかかるのですから(だからトレーニングになるんですが)、足の疲労度と相談し徐々に距離を伸ばすという履き方をすべきでしょう。筋肉疲労は後でわかることが多いので注意しましょう。
日常履きならまったく問題ないでしょう。ハーフマラソンを走れるくらいの方なら、3kmぐらいのジョグから慣らし始めるといいように思います。もっと初心者の方なら、日常履きと1~2kmのジョグから履き始めてみてください。Nike+対応です。

[中上級者向けランニングモデル]
ナイキundefinedフリーundefinedTR2undefined横の動きにも対応するように斜めの溝も

ナイキ フリー3.0V2 土踏まず部の溝幅が広い


ナイキ フリー 3.0V2 / ウィメンズ ナイキ フリー 3.0V2 12600円
アウトソールを縫合部を極力少なくした1枚布でできており、靴下を履いているような履き心地。ソールの溝も深く、また中足部は溝の幅も広く、よりはだしに近い感覚であり、本格的なはだしトレーニングに向いています。日常時に履いて鍛えるつもりならこのくらいはだし感覚に近くないと効果が上がらないと思われますが、走るとなると、ある程度脚筋力がないとつらいだけでなく、故障にもつながりかねないモデルともいえます。芝地でのジョギングには最高です。


[トレーニングモデル]
ナイキundefinedフリー3.0V2undefined土踏まず部の溝幅が広い

ナイキ フリー TR2 横の動きにも対応するように斜めの溝も


ナイキ フリー TR2 10500円
ランニングに限らず一般的なトレーニング全般に使えるよう横の動きにも対応したソールとアッパー仕様としているメンズモデルです。

[トレーニングモデル]
ウィメンズ ナイキ フリー XT エブリデイ フィット+ 11550円
ジムでのトレーニングにも使えるよう、縦、横、斜めにも深い溝を刻んで柔軟性を高めています。Nike+対応。

この他にキッズ向け2モデルも用意されています。

NIKEiDでフリーのカスタムメイドも
また、お気に入りのカラーデザインをカスタムメイドできるNIKEiDに限って、白以外のミッドソールの選択や、ナイキ フリー ラン+2のアッパーにナイキ フリー 3.0V2のソールを組み合わせるというカスタマイズが可能です。アッパーもミッドソールも黒を選べばビジネスシューズとしても違和感無さそうです。

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