知っておこう! ボトックス注射・基本のQ&A
ステップ1「カウンセリング」……今まで自分では気付かなかったシワが判明!
Q1 ボトックス注射とは何ですか?
寺島院長:「食中毒の原因となるボツリヌス菌が作り出す「A型ボツリヌス毒素」を成分とした注射治療のことです。この注射は注入を行った箇所の神経の働きをおさえ、筋肉の緊張を緩める作用があります。
このA型ボツリヌス毒素を使用した治療や、美容法などをまとめて「ボトックス」と呼んでいますが、本当はアメリカのアラガン社の商品名なんです。アメリカや日本ではアラガン社のボトックスが使われることが多いですが、ヨーロッパでは「ディスポート」という製品が同じように安全と認識され、広く利用されています」
Q2 ボトックス注射はいつ頃誕生したのですか?
寺島院長:「約35年前に眼瞼(がんけん)けいれんや片側顔面(へんそくがんめん)けいれんなど、病気の治療として生まれました。美容目的に使用されはじめたのはここ10年くらいですが、今では美容医療の分野で利用される率が圧倒的に多いです」
ステップ2「麻酔クリーム」……注射する場所だけ消毒し、麻酔クリームを塗りラップを被せます
寺島院長:「効果があるのは顔をしかめる時にできる眉間のシワ、笑った時の目尻のシワ、額の横ジワなど、表情を作った時にできるシワです。逆に向かないのは表情に関係なくあるシワ。目尻のちりめんジワやほうれい線、頬のゴルゴジワなどですね。
R子さんのようにエラを目立たなくする場合は咬筋に打ちます。咬筋が肥大していないのに顔を小さくしようとボトックスを打とうする人がいますが、あれは効果がありません。むしろ顔がコケてしまって逆に老けて見えます」
ステップ3「麻酔を浸透させる」……麻酔クリームを貼った上から温め、麻酔の浸透を早めます
寺島院長:「首の縦ジワ解消にも使います。あと要望が多いのがワキに打つボトックス。汗がピタッと止まります。足痩せのためにふくらはぎに注射することもあります。ただ足痩せの場合は脚力が弱くなるというデメリットがあります」
Q5 効果はどのくらい続きますか?
寺島院長:「個人差は多少ありますが、部位によって1週間くらいで効果が出始め、半年程度持続すると考えておけばいいでしょう」
ステップ4「注射」……目尻、眉間、鼻筋などに手早く注射していきます
寺島院長:「カウンセリングで注射を打つ場所を決めたら、その部分だけ消毒し、麻酔クリームを塗って10分ほど温めます。その後、より痛みを軽減させるために、5分程度冷却。注射をした後、さらに10分ほど冷やして終了です。初回なら1時間ほどみておけば十分でしょう」
Q7 痛みのレベルや内出血の可能性は?
寺島院長:「インフルエンザ注射ほどには痛いですが、大人だったら誰でも我慢できる程度です。麻酔クリームで大分軽減できます。内出血がおこることは非常に稀です。ヒアルロン酸のほうが内出血の可能性は高いですね」
「ボトックス注射(エラ)」……筋肉が大きなエラには結構深くハリがささってました!
寺島院長:「ほとんど1回で完了しますが、当院の場合は注入したボトックスの効果が最大限に現れる2週間後に、チェックのための通院をお願しています。その時に効果が薄いようであれば無料で追加注射を行っています。
効きすぎると不自然な表情になったり、顔を動かす時に強張ったりするなどの問題が生じるので、最初は少し足りないくらいに打ったほうが患者さまも医師も安心です」
ステップ6「冷却」……10分ほど冷やして施術終了。注射針の跡はよく見なければ自分でもほとんど分かりません
寺島院長:「薬自体は副作用もなく、とても安全なものです。最大のデメリットは「打ちすぎ」による「効きすぎ」です。顔が強張ったり、表情が不自然になったり、額に打って目が開きにくいなどの問題がおこります。しかしこれも適切な箇所に適切な量を打ちさえすれば、まずおこりません」
Q10 ボトックスを利用してはいけない体質などはありますか?
寺島院長:「妊産中、妊娠している可能性のある方はNGです。ボトックスを打った後に妊娠するのは大丈夫です」
ステップ7「お化粧直し」……注射後はすぐにメイク可能。次の日は会社という平日でも安心して利用できますよ!
寺島院長:「厚生労働省が唯一認可している薬剤のことです。アラガン社が美容向けに作ったブランドで、中身はボトックスと変わりません」
Q12 ボトックスと相性の良い他のシワの治療法があったら教えてください
寺島院長:「ボトックス注射は筋肉を緩めるだけのものなので、下まぶたのちりめんジワなど表情筋に関係なく現れるものには効果はありません。当院ではちりめんジワにはW-PRP療法、ほうれい線などの凹みジワにはヒアルロン酸を使用するなど、組み合わせで顔に現れるシワを自然な形で消すようにしています」
Q13 ボトックス注射っていつからスタートしたらいいんでしょうか?
寺島院長:「早い人は27、8歳くらいからシワが目立ち始めますから、20代後半から打ち始めることをお勧めします。打っておけばいつまでもシワはできませんから、いつまでも若い状態でいられますよ!」
――ありがとうございました!
無事注射を終えたモデルさんは2週間後、再来院し、寺島院長と相談しながら足りない部分に再注射を行いました。そして約1ヶ月後、アフター画像の撮影となりました。
結果は次のページで!