UIを大きく変更したSONAR X1
毎年年末にバージョンアップを繰り返し、どんどんと進化してきたCakewalkのSONAR。前回のバージョンアップではSONAR 8からSONAR 8.5という、やや中途半端なバージョンアップに留まっていました。次はSONAR 9かと思っていたら、昨年末にリリースされた新SONARは名前をSONAR X1と大きく変えてきたのです。
実は見た目には地味なチェンジだったSONAR 8から8.5で、内部のエンジン部分を大きく改良していたのですが、その分、今回のSONAR X1はユーザーインターフェイスの革新に注力していたのです。
PCディスプレイのワイド化に合わせ、フルHDのディスプレイ上で効率よく作業できるようなUIに変わっているのです。一言でいえば、マルチウィンドウではなくシングルウィンドウで作業できるよう最適化が図られているのです。
見た目が大きく変わっただけに従来からのSONARユーザーが使うと最初は違和感もあると思います。ところが触って10分もすれば、もう元には戻れないと感じるほど、使いやすくなっているのです。
もちろん、見た目だけでなく、プラグインなども強化され、充実しています。また上からPRODUCER、STUDIO、ESSENTIAL(さらに、バンドルソフトとしてSONAR X1 LEも登場)というラインナップで、従来あったHome Studioがなくなり、分かりやすくなったのも大きな特徴となっています。
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とにかく使いやすいSONAR X1のブラウザ機能
より完成度が高まり、価格も下がったCubase 6
3つのDAWの中で最後の登場となったのがSteinbergのCubase 6です。これまでCubaseだけは各種DAWの中で10万円強と、高価でなかなか手を出しにくかったのですが、ProTools 9の価格の影響なのか、SONAR X1 Producerが実売8万円前後と下げた影響があったのか、Cubase 6も8万円前後へと価格を下げました。
また従来あったCubase Studo 5はCubase Artist 6と名前を変えるとともに4万円前後に設定されています。
見た目上、それほど大きな変化はないのですが、やはりいろいろな機能が強化されています。ギターアンプシミュレータなどのプラグインが搭載されたり、VST 3.5という規格が登場し、よりMIDIデータを多彩に編集できるようになっています。
そうした中で面白いのが、テンポの抽出機能の搭載です。生ドラムを叩いたフレーズなどをトラックに流し込むと、そのビートからテンポマップを作成してくれるので、そのノリでデータを作り上げることが簡単にできるのです。
もちろんほかにも、いろいろな機能が追加されていますが、価格的に買いやすくなったのが大きなポイントかもしれません。
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