フレンチ/東京のビストロ

夜食屋275(白金)(2ページ目)

詰めて8人がひとつのテーブルを囲むという、恐らく日本で初めてのビストロに違いない。開店資金が275万円だっというこの小さな空間はすでに大きな価値を産んでいるかも知れない。これぞフランス料理界のリアルSNSと言ってもいいだろう。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

皆、同じテーブルに

同じテーブルを囲むと親近感が沸くのか、コミュニケーションの取り方がいつもと違うことに気づく。当然大騒ぎするにも愛を語るにも席が近すぎる。

しかし、そこがこの店の強烈な魅力なのだ。
夜食屋275

壁全体がメニューになっている

射抜きと思われるところに白くペンキを塗り、メニューはすべて手書きで壁に描かれている。日替わりで登場するメニューもあり、お任せでいろいろ作ってくれるサービスもあるようだ。値段も手頃なところに落ち着けてある。

私はその小さなカウンターに座った。そこしか空いていなかったのだ。テーブルが空いていたとしてもそこに一人で座るのはちょっと辛いかもしれない。しかし、そのお一人様用カウンターはとっても心地よい場所だ。

ワインはグラスでリースリングを。輸入元は蓮見商店。申し分ないCPで味わいも余韻もすっきり。
ワイン

グラスワインは複数用意される

ワインリストは確認しなかったが、リストを見て選ぶより、本日のワインの中から選ぶのがこの店のスタイルだろう。見せていただいたワインを見る限り、それなりにこだわり、でもこだわりすぎないワインが程良く用意されていると見た。ちなみにこの空間には高級ワインは似合わないし、もしどうしても飲みたければもっと違う店に行くべきだろう。もちろんワイングラスをぐるぐる回すのも似合わない。
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