ビジネスや様々なシーンで使える断り方の極意
ビジネスのお誘いの上手な断り方
<ビジネスでの断り方の極意!丁寧&上手な断り方 目次>
ビジネスでの断り方の「決まり文句」
ビジネスシーンでの断り方には、「決まり文句」があります。マイルドにお断りできるだけでなく、デキる人に見える効果もあるので、まずはこの基本パターンを覚えておきましょう。1. まことに不本意ではありますが
「本当はやりたいのですが」という気持ちを表現する断り文句です。
2. 今回は見合わせることになってしまいました
次回があるという含みを持たせるほか「やりたかったのですが」という気持ちを表現する断り文句です。
3. お気持ちは重々わかるのですが
相手が食い下がってきた時に使う断り文句です。
4. ご容赦ください
いい加減にしてほしいと思った時に使う断り文句です。
5. せっかくですが、お気持ちだけ頂戴いたします
相手からの提案、譲歩、贈り物などを受けられない時に使います。
6. そのような大役、私には荷が重すぎます
面倒な役などを断る時の決まり文句です。
「断り方の基本公式」は様々なシーンで使える
様々なシーンで使える、断り文句の基本公式を覚えておくと、咄嗟の時にも失敗が少なくなります。■丁寧に断る時の基本公式
残念な気持ち + できない理由 + 代わりの案
例文)同僚にランチに誘われた場合
『わー、残念!急ぎの仕事が終わってなくて今日は行けないの。来週以降なら落ち着くんだけど、その頃どう?』
都合がつかないなどで、丁寧に断りたい時には、この公式を思い出してください。以下に詳しいポイントを解説します。
「断り方の基本公式」のポイント1:「残念な気持ち」を表現
断り文句を組み立てる「断りの基本公式」、ここでの最初のひとことは「残念な気持ち」を表現する言葉。誘ってくれたことに対する配慮になるだけでなく、断わられる側に心の準備ができるというメリットがあります。同じ相手からの誘いを何度も断ることもあると思いますので、いくつかバリエーションを用意しておきましょう。- 残念な気持ちを表現する言葉1:せっかく声を掛けていただいたのに……
- 残念な気持ちを表現する言葉2:願ってもない機会なのですが……
- 残念な気持ちを表現する言葉3:ぜひ行きたいのですが……
「なんだそんなこと…」と思う方もいらっしゃると思いますが、この「残念な気持ちを伝える」という技に磨きをかけると、NOと言わずに断る裏ワザが使えるようになります。
「断り方の基本公式」のポイント2:「NO」を言わずに表情をプラス
この方法は、上司やお取引先、お姑さんなど、パワーバランスがある相手からの誘いを断る場合には、残念な気持ちを表す言葉に、精一杯の表情をプラスして悔しがりましょう。これで、NOを言わずに断れるだけでなく、断られたほうのダメージも少なくなります。例文)新しくできた店に誘われた時
うわー、うらやましい。あー、なんでその日に限って残業なんだろう……。残念過ぎます。
「断り方の基本公式」のポイント3:「他でもない◯◯さん」
断りたいけれど、良好な関係は保ちたい。そんな時に使ってほしい「魔法の言葉」が「他でもない○○さん」です。例文)上司に急な仕事を頼まれた場合 「魔法の言葉」使用
うわー、他でもない○○部長が頼ってくれているのに、都合がつかないなんて……。残念すぎます!あー、なんでこんな時に……。
「他でもない○○さんの誘いなのに」「他でもない○○さんが頼ってくれているのに」と断れば、相手を大切に想っているということが伝わり、印象がアップします。
「断り方の基本公式」を効果的に使うポイントをまとめると以下の通りです。
- 残念な気持ちを表現すること
- 直接NOと言わず、表情で大げさに悔しがること
- 「他でもない◯◯さん」を添えること
ここぞという時に試してみてください。
断る時の「理由」「嘘」を上手に伝える
セールスの電話なども恨まれずに断りたい
「本当はやりたいのだけれど、できない……」
断る時にはその理由を伝えるのが一般的ですが、すぐに嘘だとわかるような理由をつけると人間関係を悪化させてしまいます。具体的な理由は言わずに、ぼかす表現を覚えておきましょう。
× 祖母が倒れた → ○ 家庭の事情で
× 急に親で上京して → ○ 急な差しつかえができて
× 家が水漏れで → ○ よんどころない事情で
とはいえ、しつこい勧誘など、事情を察してもらえないケースもあります。筆者が「このくらいは方便か」と思う「断るための理由」をいくつか挙げておきます。参考になさってください。
例)しつこい勧誘電話を断る時
『いろいろ熱心に説明していただいて心苦しいんですが、うち同業なんです……』
例)保険や宗教などの勧誘を断る時
『○○さんにはとてもよくしていただいて感謝しているのですが、実は親戚にもおりまして……、もしも入る時にはそちらを立てないわけにもいかない状況でして……』
例)保証人などを頼まれた場合
『祖父の遺言で保証人だけにはなれないんです……』
迷惑な勧誘もあまりひどい断り方をすると後々が心配です。逆恨みされそうな場合には、語尾をゴニョゴニョと濁すと、申し訳ない感じが伝わるのでやってみてください。
「もう誘われたくない」場合の断り方
先程お伝えした「断り方の基本公式」は仕事相手やそこまで親しくない方に使う丁寧なものです。■丁寧に断る時の基本公式
残念な気持ち + できない理由 + 代わりの案
この公式は基本ですが、もう誘われたくないというような場合には、代替案は言わないようにします。残念な気持ちも伝えないようにするとさらに断りの意思が強く伝わります。その代わりに「相手を気遣う一言」を付け加えましょう。
■もう誘われたくない時の基本公式
できない理由 + 相手を気遣う言葉
例文)見たくない映画に誘われた場合
『あいにく休みがとりにくくって、行けないんだよね。私の分も楽しんできて』
例文)行きたくない勉強会に誘われた場合
『なかなかタイミングが合わず参加が叶いません。ご盛況をお祈りしております』
それでも誘われる場合には、こんなセンテンスはいかがでしょうか。
『何度もお断りしていて申し訳ないのですが……、本当にごめんなさい』
いつも断っている相手への変化球!3つの上手な断り方
同じ相手から何度も誘われる。いつも断っている。どうしても断りたい……。そんな時はこんな変化球を使ってみましょう。■変化球1:「デメリット」を伝える断り方
引き受けてしまうと、かえってご迷惑をかけるので……、というニュアンスを伝える断り方です。しつこく誘われた時などにどうぞ。
例文1:○○の事情で引き受けると逆にご迷惑をおかけしてしまうので
例文2:私では力不足で逆に足を引っ張る形になりますので
例文3:できる限り協力させていただきたいのですが、繁忙期にお引き受けしてクオリティを下げてしまっては申し訳ないと思います
何度も頼まれてNOとは言いにくくなった時などにもお勧めです。
■変化球2:相手の依頼に驚く
申し出が驚くほどの内容であることを表現する断り方です。
例)
A『大変申し訳ないのですが、今回は○○円で……』
B『えっ!!!!!』
A『あっ、やっぱり○○円は失礼ですよね。では××円ではいかがでしょうか……』
無理を承知で依頼している相手の場合、驚きを大げさに表現すると、勝手に譲歩してくれることがあります。
■変化球3:困っていることを表現する
相手の申し出によって、こちらが悩んでいる様子を表現する方法です。
例文)うわー……どうしよう……今週はどうやっても時間を作れそうにないな。前回引き受けた時も部のみんなに迷惑かけちゃったしな……。うわー、困ったなぁ……
最終的に引き受ける場合でも、相手には無理を言ったという自覚を持ってもらいたいところ。こちらの感情や状況だけでも伝えておくといいでしょう。
「それでも断れない」あなたへ
人間関係を壊したくないという気持ちがジャマをして頼みごとを断れなかった、つい無理をして引き受けてしまった……。そんな経験のある方もいると思います。相手を思いやる気持ちは重要ですが、どちらか一方ばかりが我慢を続ける関係はいつか破たんしてしまいます。短期間ならともかく、長い期間良い関係を続けるためには、Noを言うことも必要です。そうわかっていても断れない時は、「驚く」「困る」「悩む」といった表情を見せるところからはじめてみましょう。少しずつ状況が変わっていくはずです。良い人間関係を作っていくことと、相手の言いなりになることは違います。上手な伝え方で良い関係を築いていきましょう。
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