払いすぎた税金、知らぬが仏?
過去5年分、取り戻せる。
退職金はまとまった金額になるので、優遇を受けるかどうかで支払わなければいけない税額が大きく違ってきます。大手企業などでは、勤務先を通して「退職所得の受給に関する申告書」を提出することで優遇を受けるケースが多いようですが、その男性は外資系企業勤務で人の出入りも激しく「誰もそんなことは教えてくれなかった。今頃わかってもくやしいだけ。知らない方がよかった」とのこと。
はたして、この男性は知らぬが仏ということだったのでしょうか。
いや、あきらめることはありません。勤務先を通して手続きができなかったときは、自分で確定申告をすればよく、その期限は過去5年までさかのぼることができるのです。
払いすぎた所得税を取り戻すことを還付申告といいます。還付申告により所得税額が安くなれば、連動して住民税も安くなりますし、自営業者など国民健康保険に加入する人は、その保険料も安くなります。
還付申告として、医療費がたくさんかかった翌年に行う医療費控除はよく知られていますが、他にはどのようなケースがあるでしょう。