歴史を変えたブランド「SQ」
ガイド:それから、イグナイト(IGNITE)ですね?川口:はい。大々的に460ccドライバーを初めて展開しはじめたのは、ナイキです。イグナイトは、380cc、410cc、460ccとヘッド体積の異なる3種類をラインナップしました。
これは、タイガー・ウッズも使用し、成功したモデルと言えるのではと思っています。
ガイド: イグナイトは、大型ヘッドが特徴的でしたが、洋ナシ型でオーソドックスなモデルでした。その次に出た「SQ」(サスクワッチ)は、かなり大胆なイメージチェンジでしたね。
川口:初代SQドライバーの形状は、今では珍しくないですが、投影面積が大きく平べったい形状で、異形と呼ばれました。
当時としては異質でしたが、現在は一般的な形状です。性能を形状で表現したいという思いで開発し、ある意味、賭けでもありましたが、幸いツアープレーヤーにも一般ゴルファーにも高く評価されました。
「SQ」の成功で、ようやく初代ブルードライバーの印象が払拭されたかなと感じています。
ガイド: 「SQ」の最初のモデルが登場した時は、衝撃的でした。あれだけ大胆な形状の変化は、ナイキゴルフだからこそできたという印象があります。その後も四角形形状のSUMOスクエアドライバーなどが登場しましたね。
川口:SUMOスクエアドライバーは、慣性モーメントを効率よく大きくできる形状にこだわって生まれたモデルです。これらに共通して言えるのは、インスピレーションやイノベーションを感じさせるナイキらしさを体現すること。
もっとも、SUMOスクエアは、クラウン部にカーボンを採用したこともあり、独特の大きな打音になってしまいましたが…。そうした反省は、その次のモデルに生かされています。