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700万円以上値落ちしてきた今が狙い目のAMG Cクラス(2ページ目)

エコの世界とは逆行するかもしれませんが、逆に本気のエコ時代にはもう乗れなくなるかもしれない。そんな危惧さえ頭をよぎるほどのモンスターマシンが、庶民にも手が届くあたりまでやってきました。コンパクトなマッチョスポーツセダン、AMG Cクラスです。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

AMGが徹底的に仕上げたコンパクトスポーツカー


C32は2001年8月から2006年2月まで、またC55は2004年6月から2007年9月まで販売されました。新車時価格はC32が870万円、C55が966万円(その後若干変更あり)。ベースであるCクラスの新車時価格(登場時)が390万~665万円ですから、価格もモンスターです。

AMG Cクラス インパネ

写真はC32のインパネ部分。スピードメーターが中央に大きく置かれていますが、C55はスピードメーターとタコメーターが同じ大きさとなります。いずれも「AMG」のロゴが「他とは違う乗り物」だと主張しています

C32とC55はいずれもマニュアル操作が可能な5速ATを搭載します。コーナー手前などでのブレーキングに即して適切なギアにシフトダウンしてくれたり、コーナリング時には最適なギアを保持して安定した駆動力を確保しつつ、コーナーを出て横Gが減少すると、すぐに加速のために最適なギアを選んでくれるという“AMGスピードシフト”です。またC55にはステアリング上にシフトのアップダウンスイッチが備わります。

最高出力353ps&最大トルク45.9kg-mのC32、最高出力367ps&最大トルク52.0kg-mのC55を“止める”ための、強化ブレーキももちろん専用装備。またノーマルより約15mm沈めたAMGスポーツサスペンションを備え、ロードホールディング性を高めています。

AMG Cクラス シート

C32、C55ともにシートはサポート性の高いAMG専用のスポーツシート。いずれも電動調整機能付きで、表皮にナッパレザーを採用しています。またセンターコンソール等にはウッドパネルが配されます

もちろんエクステリアは、AMGのレーシングテクノロジーがフィードバックされた専用エアロパーツを備えます。特にC55は、V8エンジンをぶち込むために85mmノーズが延長されています。足元は、C32が17インチの、C55は18インチの専用アルミホイール。ベースの旧型Cクラスは、特に現行モデルと比べると押し出しが弱く、少し華奢なイメージでしたが、AMGのエアロをまとうと俄然スマートながらもマッチョになってしまうから不思議です。

AMGに乗っているという快感は、そのパフォーマンスだけでなく、スポーティなインテリアによってももたらされます。特にスピードメーターはC32が300km/h、C55が320km/hまで刻まれているのです。スーパーカー世代の私としては300km/hの世界なんて憧れの領域です。

パフォーマンスも、見た目も、とにかく私たちをワクワクさせてくれる車です。しかも体育会系バリバリではなく、あくまでもメルセデス・ベンツの流儀に則った高級車でもあるのです。小さな体に秘めた強烈なハートを隠し持つハイスペック高級セダン。松田優作の息子である翔太が出演している飲料水のCMで連呼される「細マッチョ」がピッタリだと思います。それが先述のように138万円から、C55でも248万円から見つけることができるのです。

見つけられる、とはいえ台数は他の中古車に比べてぐっと少なく、原稿執筆時点では21台。元が高いし、それを買えるお金持ちはEとかSとかを求めがちなのでしょう。ですから、お気に入りが見つかったら即行動が必要です。

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。

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