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ダニは肉眼で見える?ダニの種類・大きさ・布団や畳などの生息場所

梅雨の暮らしの敵・ダニは、肉眼で見えるものでしょうか。梅雨の時期は布団を干せない日々が続き、“噛まれ跡”をつけている人もいるのでは?イエダニをはじめ、住宅に多いダニの種類や大きさなどの特徴、畳・布団などのダニの生息場所をご紹介します。

藤原 千秋

執筆者:藤原 千秋

家事・掃除・子育てガイド

<目次>
 

ダニは肉眼で見えるのか?

ダニの大きさや種類とは

 「痒い…」「昨夜、よく眠れなかった…」そんな経験、ありませんか? ホコリのたまりやすい寝具周りには、「コナヒョウヒダニ」が繁殖しやすいのです。

「梅雨~夏と言えば、カビ・ダニ!」みたいに、セットで不快感をかもしだす、このカタカナ2文字。もちろんその性質ゆえに、カビあるところにダニあり、ダニあるところにカビあり……であることは、間違いないことなのではありますが、どういうイメージなのか?

「カビの胞子と同様、あたかもウィルスの類と同じように、ダニというものも目に見えない生き物の一種である」

と信じている方が存外多いのに驚かされます。
 

イエダニなど……住宅に多いダニの種類と特徴

■コナヒョウダニ
私たちの住環境で、もっともひんぱんに見られるといわれているのが、ダニの中でも「コナヒョウヒダニ(チリダニ)」と呼ばれるもので、その体長はおよそ0.2~0.5ミリメートルです。

モノサシをお持ち下さい。そのモノサシの1ミリの半分くらいの大きさはあるのです。点ぐらいには認識できるでしょう。その白っぽくまるっこい点は、さらにチマチマ動きます。アレッ? なんかどこかで見たことがあるような……気がする方。はいソレがダニでした。

「何か虫の一種?」くらいの認識で見過ごしてしまう方が多いようです。

布団などの寝具や、カーペットなど、住まいの中でホコリのたまりやすい場所を好んで繁殖します。

■ケナガコナダニ
コナヒョウヒダニに次いでよくいるのが「ケナガコナダニ」と呼ばれるもので、この体長もおよそ0.3~0.5ミリメートルと、同様のサイズです。

これは真夏に畳の上などで大発生することがあり、その群れは一見「小麦粉をぶちまけたよう」に見えますが、這いつくばって近づいてみればコマゴマとした動く白い点です。

■イエダニ
コナヒョウヒダニ、ケナガコナダニよりも大きいダニに「イエダニ」があります。この体長は、約0.75~1ミリメートルとかなり大きめ。難なく肉眼で確認できるサイズですね。さらに、このイエダニは吸血すると体色が白から赤(血の色)に変わり、ますます見えやすくなります。基本的にこのイエダニはネズミに寄生するものですが、場合によっては人間を吸血することがあり、咬まれると痒いです。

■フトツメダニ
また痒いといえば「フトツメダニ(ツメダニ)」が痒みをもたらすダニとして代表的です。このダニは、コナヒョウヒダニやケナガコナダニといったダニ仲間を捕食する種で、人間を吸血するものではないのですが、咬まれることはあり、咬まれた箇所は数時間~数日後に炎症を起こし、痒みを感じたりします。

築後2~3年の、コンクリート住宅など(気密性が高い)でよく見られます。
 

布団など……複数のダニが同時に繁殖する可能性も!

布団がなかなか干せない場合は、「布団乾燥機」などの利用で、寝具を乾燥させて!

布団がなかなか干せない場合は、「布団乾燥機」などの利用で、寝具を乾燥させて!

よく「最近、布団が干せなくってさー、なんか痒いんだよねー」といった会話が見聞きされ、胸元やおなかや腕の裏に、赤い咬み跡をじっさい持っている方もいます。

であれば……ビンゴ! 間違いなくアナタの寝床でダニ繁殖中! と、実は確定できるわけでもないのですが(存外、“ダニ妄想”による不快感も、あるそう)、

現在ほんとうに咬んでかゆくなるダニと“同棲中”である場合に限って言えば……咬む「フトツメダニ」のみならず、フトツメダニが捕食する「コナヒョウヒダニ」「ケナガコナダニ」等も、同時に繁殖している!

ということになるわけです。

う~ん、二股、三股……(と、いう話ではありませんが、憂鬱?!)。
 

どうすればダニが見えるのか

畳の上の家族

この「畳の下」にダニが……

梅雨。カビとセットで、さらにダニは多種類同時進行で繁殖しているダニ。でもたとえ同じ寝床で(不本意ながらも)同衾していても、なかなか相手の姿を見る機会は訪れないものです。

それはなぜかといえば、ダニが生息している布団やマクラやシーツの生地、それらベッドリネンは往々にして白系色であることが多いため、体色が半透明や白色であるダニは紛れてしまって見えづらいのです。

つまり背景が黒や茶色といった濃色であれば、ダニも、よく見えます。

そして(おそらく)どんな家にも、ダニはもれなく居ます。我が家(ガイド宅)にも居ます。もちろん、リビングなどにのうのうと繁殖させたりは(たぶん……)していません。でも見ようと思えば、いつでも見ることが出来ます。

我が家の場合、“彼ら”は大概、寝室にしている「和室の、畳の下」にぽつぽつ生息して居ます。たまに畳を上げると、対面することが出来ます。「部屋の乾燥と掃除機掃除」を心がけている影響か、「畳の上」にはあまりお出ましになりません(でも、すごく仕事が忙しくて掃除をサボると、稀にフローリング上を散歩している姿を確認できます)。

もし、「是非ダニを肉眼で確認してみたい」と思われるなら、皆さんも畳を上げてみるか、「滅多にはがさないカーペット」をはがしてみるなどしてみると、ダニを確認できると思います。
 

一部のダニはアレルギーの原因になることも

ちなみに「コナヒョウヒダニ」は、その屍骸や糞がハウスダスト・アレルギー、ダニ・アレルギーの主原因とみられており、湿度70パーセント以上で増殖ペースが速まるといわれますし、「ケナガコナダニ」は、湿度60パーセント前後ですでに繁殖できなくなるといわれます。

つまり、「住まいの湿度コントロール」が、端的にこれらダニ被害を広げるか、狭めるかの鍵を握っているといっていいでしょう。
 
できるだけ通気良く、乾燥を心がけたい寝室。

できるだけ通気良く、乾燥を心がけたい寝室。

空気に含まれる湿気のみならず、寝汗などでとかく「しっとり」しがちな梅雨~夏の布団・ベッド周り。居室じたいも洗濯物の「部屋干し」などで、この季節、熱帯雨林気候並みの湿度を誇るお宅も少なくありません。

致し方ない部分も多々あるとは思うのですが、できるだけ(見えちゃうにしろ、見えないにしろ)多種多様多量のダニとの同棲は避けたいものです。

【結論】
「住まいは、からっと乾燥させておくが吉!」


※参考サイト※
屋内に生息するダニについて(柴田光信氏によるサイト)
http://www.enjoy.ne.jp/~shibata/research/mite/mite.html

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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