収納

本の整理に小さな工夫

増え続ける本や雑誌の整理に悩みはつきもの。処分すればよいと分かっていても、それができないから悩むのです。そのお悩みを少し軽くするにはこんな方法で。

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド

本と棚のサイズがピタリと合わない。棚にできた隙間が勿体ないとばかりに本を詰め込むことに。この際パズルのようにタテヨコにはめ込んでみましょうか。そんな作業をしながらも数冊は処分する決心を。
収納に困るものベストスリーに必ずランクインするのが本や雑誌の収め方です。
また読み返すことがあるかも、腐るわけではないし、いつか処分しよう。そう思いながら、そのまま増え続けてしまいがち。引っ越しがあるといった具体的な目標がない限り、本や雑誌はなかなか処分できないものです。なかには部屋の床が抜けてしまうほど重量オーバーになるまで本を溜め続けた人も居るとか。学者さんなど本を資料として保管している住まいでは、最初から本の重量何トンと計算して床の構造を設計するくらいですから、本は塊になると相当な重量です。
そこまで重大な問題は起こっていないものの、収納量と実用両面から本の収納について悩んでいる方からのご質問がありましたので、それにお応えしましょう。


本の汚れが気になる

Q:本が好きなのですが、本棚にしまっていると表紙が変色したり傷んだり気になります。何か良い方法はありませんか?

粘着フィルムを表紙にピッチリ貼るのは難しい。最初は失敗覚悟で練習してから本番へ。
A:ブックカバーをかけると良いのですが、本屋さんで買ったときにかけてくれる紙製のカバーでは本のタイトルがわかりません。
そこで市販されている透明な粘着性のビニールフィルムを使って、表紙を保護すると良いでしょう。どんな仕上がりかというと、図書館で借りる本にかかっている透明カバーと同様に、表紙との密着度が高いカバーになります。これは文具店や東急ハンズで販売されています。
このフィルムで表紙を保護しておくと、汚れ傷み変色がなく良い状態で本を保管できるのです。
さらに本棚の造りもチェック。扉のないオープンな本棚が多いのですが、扉付きなら埃が気になりません。たとえオープンな本棚でも布を掛けてカバーするれば埃除けになります。


文庫本をたくさんしまいたい

Q:文庫本がたくさんありますが、どうしたら上手くしまえますか?

ティッシュの空き箱の上の面4隅に切り込みを入れて、内側へ倒してテープで留めるだけの簡単ボックス。色柄は目立たないボックスでお揃いにするのがコツ。
A:本棚は奥行きが30センチ程度ある物が殆どで、奥行きを有効に使えない場合があります。文庫本のサイズは10.5センチ×14.8センチですので、奥行きを使って前後2列に並べると2倍の収納力があるのですが、奥にしまった本は2度と取り出す気にはなれないものです。

そこでひと工夫を加えることをお薦めします。そのひと工夫に程良い物が、どこの家庭にもあるティッシュボックスです。このボックスのサイズは約11センチ×25センチ。ということはボックスの手前から奥に文庫本を並べていくと、本の厚さにもよりますが約30冊ほどが収まります。こうして一塊りにしておくと、ボックスごと出し入れができるため本を探しやすくなるのです。

本棚のなかへの収め方には2通りあります。一つは、本棚の奥行きを利用してボックスの長い面を本棚の奥行き方向と並行に並べる方法です。こうすると本棚正面に文庫本の表紙が横1列に見えることになります。

もう一つは、背表紙が見えるようにボックスを前後に並べること。そしてこのときに奥のボックスの下に本を数冊寝かせて、あげ底状にします。こうすれば奥の本の背表紙が手前越しに見えるようになるのです。あげ底代わりに寝かせた本の背表紙はデジタルカメラで撮影、出力をして手前のボックスにラベルとして貼っておけば死蔵品になりません。

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