防犯/詐欺を防ぐ

還付金詐欺被害を防ぐ「なるほど」のコツ(2ページ目)

報道や自治体・警察等での広報、金融機関のポスターなどで、振り込め詐欺に広く注意をうながしています。特に最近、目立っている「還付金詐欺」の特徴を知り、被害を避ける大切なポイントを覚えておきましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

還付金詐欺の手口

お金が戻るの? 嬉しいわあ
お金が戻るの? 嬉しいわあ
それは、午前から午後2時くらいまでに家の固定電話にかかってくる電話から始まります。当然、午後3時の当日の振込み時間内に振込みをさせないとならないからです。

相手はもっともらしく、税務署、社会保険庁、国税庁、市・区役所等の職員を名乗ります。通常、そうしたところから電話がかかってくることは滅多にないにもかかわらず、役所からの電話ということで疑いもせず信用してしまうようです。そして、「いついつの期間の税金の還付があります」といった内容で、「お金を戻す、口座に振り込む」とたくみに話をします。ある女性は、この時点で、思わず「あら、嬉しい!」と言ってしまったとのことです。

そして、すぐに手続をするように促します。

「今から、お近くのATMに行って、すぐに手続をしてください」と、ATMに誘導します。

しかも、銀行などの金融機関にあるATMではなく、「コンビニやスーパーなどのATMに」と指示されます。金融機関では振り込め詐欺の被害を防ぐために、慣れない様子で携帯電話を持ちながら操作している人には声をかけるなどして、注意を呼びかけているからです。周囲に注意してくれるような人がいない場所のATMで、携帯電話で話しながら年配の人などが操作していたら、還付金詐欺などの振り込め詐欺の被害の現在進行形の状態だと疑ってみる必要があるでしょう。

被害に遭った人たちは、ほとんどの人が「振り込め詐欺」については知っており、「まさか自分が」と電話を受けたときに疑わなかったといいます。「還付金詐欺」というものがあると、情報として知ってはいても、いざ自分がその立場になってみると、冷静さを失い、判断を誤ってしまうのは、誰にでも起こりうることだと考えておかなければならないということです。

これまでの「オレオレ詐欺」や「架空請求詐欺」などは、家族の不祥事やアダルトサイト閲覧などの他人に言えないことを理由にした「示談金」や「解決金」「利用料金」など、ネガティブな内容、マイナスなイメージのことばかりでした(今だにこの手口もあります)。ところが、「税金を返します」といった、聞くと嬉しいこと、得なこと、ありがたいこと、といったポジティブかつプラスイメージの内容で、油断させるという手口に変わってきているといえます。「お金をくれるというのなら、もらわなくちゃ」という心理を突いているのです。

これまでにも繰り返しお伝えしてきておりますが、特に、日中家にいて電話を受け取ることの多い高齢者や主婦などは要注意です。身内にそうした家族がいる人は、日頃から話題にするなどして警戒をうながしておきましょう。


→被害を避けるために
→→これで撃退!「なるほど」のコツ/関連ガイド記事
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